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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

長生きのための運動って、どれくらいすればいい?

激し過ぎるジョギングを行うと死亡率が上がる!?

 大西睦子

死亡のリスクが低いのは?

 結果は以下の通りでした。

 週1~2.4時間軽度のジョギングをする人は、死亡のリスクが最も低い。座りがちな生活の人に比べて、71%死亡のリスクが低い。

週1時間未満のジョギング愛好家 vs 週4時間以上走るジョギング愛好家

 ジョギングをするのが週1時間未満の人は、座る時間が長くジョギングをする習慣がない人に比べて、全死因の死亡率が53%以上低い。対照的に、座る時間が長くジョギングをする習慣がない人と、週2.5~4時間あるいは週4時間以上ジョギングする人の死亡のリスクは変わらない。

ジョギングの最適頻度は結局週に2~3回

 ジョギングは、週に2~3回するのが最適だと言える。週2~3回の適度なジョギング愛好家は、座る時間が長くジョギングをする習慣がない人に比べ、死亡のリスクが68%低いから。週1回ジョギングをする人は、座る時間が長くジョギングをする習慣がない人よりは死亡リスクが下がる。一方、週3回以上ジョギングをする人のリスクは、ジョギングをしない人と変わらない。

ゆっくりペースのジョギング愛好家

 ゆっくりペースのジョギング愛好家は、座りがちな人と比較して、死亡のリスクが49%低い。一方、時速11kmで走るジョギング愛好家と、座る時間が長くジョギングの習慣がない人は、死亡のリスクが同じ。

過ぎたるはなお、およばざるがごとし

 つまり週に2~3回、週1~2.4時間以内で、ゆっくりペースの軽いジョギングか、もしくは適度なジョギングをする人の死亡率が低いことが示されたわけです。また、激しいジョギングをする人の死亡リスクと、座る時間が長くジョギングの習慣がない人の死亡リスクが変わらないという意外な結果も示されています。

 以前、ジョギングの神様と呼ばれたジム・フィックス氏が、ジョギング中に死亡した衝撃的なニュースが流れました。彼の死後、科学者やメディアから一般の人まで、多くの人がジョギングが健康に与える影響について議論しています。その後、ウォーキングなど無理のない身体活動が推奨されるようにもなりましたが、それでも米国ではフィットネスの1つとして、ジョギングは多くの人に愛されています。

■参考文献
The New York Times「THE DOCTOR'S WORLD; JAMES FIXX: THE ENIGMA OF HEART DISEASE

 日本でもジョギング愛好家は増えていますが、健康のためとはいえ、やりすぎるとやらないのと同じ影響を、寿命にもたらしてしまうので、注意が必要ということですね。ただし、国際的に見ると、日本の成人の身体活動量は、まだまだ少ないことが問題になっています。そこで同じアジアから、台湾の研究者らの報告をご紹介いたします。

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