日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > スポーツ・エクササイズ  > 医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ  > 長生きのための運動って、どれくらいすればいい?
印刷

医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

長生きのための運動って、どれくらいすればいい?

激し過ぎるジョギングを行うと死亡率が上がる!?

 大西睦子

食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。
健康志向の高まりで、朝や夜にランニングをする人や、スポーツジムで汗を流す人も多い昨今。ところで“適度な運動”とはどのくらいなのでしょうか?

健康にいいはずのジョギングで死亡事故が発生したわけは?(©warrengoldswain/ 123RF)

 「運動は健康に良い」ことは分かっていますよね。でも、運動をどのくらいすれば、身体に良いといえるのでしょうか?

 2015年2月10日、米国心臓病学会誌(Journal of the American College of Cardiology:JACC)で報告された、デンマークのコペンハーゲンの研究者らによる「『軽い、適度』なジョギングが、座りがちの生活や『過度』なジョギングよりも、長生きにつながる」という研究を、今回は紹介します。

 まず研究者らは「身体的にアクティブな人は、そうでない人に比べて、死亡のリスクが30%低い」という以前の報告に対して、理想的な運動量、特に上限について疑問を投げかけました。背景には、ジョギング中の死亡例が報告されてきたことがあります。

 1969年にデンマークで開催されたエルミタージュ·レース(the Eremitage Race:7.6マイル=12.2kmのランニング)では、46歳の海軍士官がレース中に心筋梗塞で死亡し、これを機に一般人が同様の激しいレースで走るということに対する危険性が懸念されるようになりました。さらに1970年代には、欧米でジョギングの人気が上がる中で、ジョギング中の死亡例が報告されるようになったのです。

 そこで死亡率とジョギングの量について、U字型の関連が存在するかどうかを研究者らは調査しました。

■参考文献
US National Library of Medicine National Institutes of Health「Dose of jogging and long-term mortality: the copenhagen city heart study.

 研究の参加者は、コペンハーゲン市心臓研究(The Copenhagen City Heart Study)の協力者です。このうち1098人は健康なジョギング愛好家。3950人は健康だけれどジョギングをする習慣はなく座ったまま過ごす時間が長い生活を送る人たちです。

 2001年から12年間の経過観察中、ジョギング愛好家のうちの28人、座りがちな参加者の128人が死亡しています。

 この研究ではジョギングの強度(ペース、回数、時間)によって、以下のようなグループに分けて検証されています。

ジョギングの回数とジョギングのペース
      ゆっくり 平均的 速い
ジョギング時間 週2.5時間未満 週2.5~4時間 週4時間以上 週2.5時間未満 週2.5~4時間 週4時間以上 週2.5時間未満 週2.5~4時間 週4時間以上
週3回以下 A B B A B B B B C
週3回より多い B B B B B B B C C
ペース、回数、時間により、「軽い」「適度」「過度」なジョギング派に分類。A:軽いジョギング派、B:適度なジョギング派、C:過度なジョギング派とする。ただしジョギングのペース(ゆっくり、平均的、速い)は、参加者の自覚による

1/3 page

最後へ

次へ

RELATED ARTICLES関連する記事

スポーツ・エクササイズカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「糖尿病」は予備群のうちに手を打つ

    話題の「食後高血糖」や「血糖値スパイク」って? 気になる最新情報を総まとめ

  • 男性ホルモンを増やす5つのポイント

    年齢とともに、男性ホルモンの低下から、体調が優れない、イライラする、よく眠れないという症状が表れる。こうした状態を放っておくと、身体機能の低下やうつ病、メタボリック症候群などの病気リスクが高まってしまう。男性ホルモンについて正しく理解し、どのように生活習慣を改めれば男性ホルモンが増え、ハツラツとした生活を取り戻せるのかについて、5つのポイントにまとめて紹介しよう。

  • 筋肉を衰えさせない「たんぱく質」の正しい摂取法

    最近、筋肉の大切さが指摘される中で、「たんぱく質をしっかりとるべき」という意識が定着しつつある。だが、たんぱく質は、誤解されていること、そして知っているようで知らないことが多くある。いくらとってもいいのか、肉と大豆ではどっちがいいのかなど、即答できない人も多いだろう。本特集では、たんぱく質の基礎から、正しい摂取法、そして身近な食品に含まれるたんぱく質の量までを一挙に紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2019 Nikkei Inc. All rights reserved.