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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

やっぱり危ない!? 粉末状カフェインの使用

米国で2014年に死亡事故が発生

 大西睦子

カフェインは、量しだいで良薬にも毒薬にもなる

 そもそも粉末状カフェインと通常のカフェインは、人間が摂取するまでの過程が異なります。通常私たちが摂取するカフェインはチョコレートのココア、茶葉、コーヒー豆など、植物に含まれているものです。一方、粉末状カフェインは化学的に抽出されたもので、ソーダなどの飲み物、医薬品や食べ物に小量が使用されてきました。

 FDAのデータによると、主な飲み物に含まれるカフェインの量は以下のようになります。

飲み物100gあたりの/カフェインの量(mg)

[1]コーヒー100g/カフェイン40mg
[2]デカフェインコーヒー100g/カフェイン1mg
[3]インスタントコーヒー100g/カフェイン26mg
[4]紅茶100g/カフェイン20mg
[5]コーラ100g/カフェイン8mg
[6]レッドブル100g/カフェイン30mg

 ただし、食品中に含まれるカフェインの量は、1人分の量、製品の種類、および調製方法などに応じて変化します。

コーヒーに含まれるカフェインの量は、コーヒー豆の種類や製造方法に応じて大きく変化する。(©Carla Zagni/123RF.com)

 例えば、コーヒーに含まれるカフェインの量は、コーヒー豆の種類や製造方法に応じて、大きく変化します。焙煎したコーヒー豆は、0.8~2.5%のカフェインが含まれています。 一般的には濃いローストコーヒーは、軽いローストコーヒーより、カフェインの量が少なくなります。なぜなら、焙煎の過程で、コーヒーの豆のカフェイン含有量が減少するからです。ですので、1杯のコーヒーに含まれるカフェインの量は、エスプレッソのシングルカップ(=30mL)64mgから、自動ドリップコーヒー8オンス(=237mL)約145mgまでと大きな差があります。

 また、チャノキ(茶の木、学名:Camellia sinensis)の新鮮な葉には、約4%、カフェインが含まれていますが、茶系飲料の1杯あたりのカフェインは一般的に、約20~80mgで、これはコーヒー1杯当たりに含まれるカフェインの約半分量です。紅茶のカフェイン含有量は、ほかの茶よりも高くなりますが、これは茶のカフェイン含有量が調製の仕方に影響を受けるからです。ちなみに茶の色はカフェインの量の良い指標ではありません。例えば、緑茶の玉露には正山小種(ラプサン・スーチョン)のような濃い色お茶よりもはるかに多くのカフェインが含まれています。

 いずれにしても、適度な量のカフェイン摂取は、エネルギー消費の増加、身体能力の向上、疲労減少、瞬発性の向上、認知機能の強化、集中力と短期記憶の向上につながることが報告されています。

 では、カフェインの適度な量とはどれくらいなのでしょうか?

 一つの目安として、内閣府の食品安全委員会が2011年にまとめた海外のリスク管理機関等の状況の報告があります。それによると、悪影響のない最大カフェイン摂取量は、健常な成人で1日400mgまで。なお現在、米国の成人の80%は平均1日あたり200~300mgのカフェインを摂っているとされています。

 ただし、習慣的にカフェインを摂取し続けると慢性中毒(依存)になり、不安、疲労感、吐き気や頭痛などの症状が出現する場合があります。また一般的な成人で、1時間以内に体重1kgに対し6.5mg(体重70kgの人で455mg)以上のカフェインを摂取した場合は約半数が、3時間以内に、体重1kgに対し17mg(体重70kgの人で1190mg)以上のカフェインを摂取した場合には100%の人が、急性中毒を発症します。つまり、コーヒー1杯を8オンス(=約240mL、カフェイン100mgを含む)とした場合、3時間で12杯のコーヒーを飲んでも、急性中毒になる可能性があるわけです。

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