痩せるだけじゃない!? 米国発MINDダイエットが認知症予防に効く
地中海式ダイエットとDASHダイエットを組み合わせた新しい手法とは?
大西睦子
MINDダイエットでアルツハイマー病のリスクが低下!
ではこの15種類をどのように摂取するか。
具体的には
[1]全粒穀物は少なくとも1日3食摂取する。さらに、緑色の野菜とそれ以外の野菜を1日1回は摂取する。
[2]間食にナッツをほぼ毎日取り入れる。
[3]豆類は1日おきに摂取する。
[4]週2回以上は家禽やベリーを摂取する。
[5]魚は少なくとも週に1度摂取する。
[6]毎日グラス1杯のワインは追加可能。
としています。もちろん、不健康な食品は制限しなければならず、特に
[1]バターは1日テーブルスプーン1さじ以下。
[2]チーズ、揚げ物やファーストフードは、1つでも週に1食以下。
としています。
では結果はどうだったのでしょうか。厳密にMINDダイエットを行った人は、アルツハイマー病のリスクが53%も低下し、適度に行った人でも35%低下したのです。また、厳密にMINDダイエットを行った人は、行わなかった人に比べて認知機能が7.5年も若くなりました。
高齢になってのアルツハイマー病は食生活が左右する
MINDの食事に含まれる唯一の果物はベリーです。筆頭著者のモリス博士は、学内ニュースに対して、次のように述べます。
「ブルーベリーは、脳を保護するという点で強力な食品の1つです。過去の研究で、イチゴも認知機能に対するよい影響が示されています」
Rush University Medical Center「Diet May Help Prevent Alzheimer's」
さらにモリス博士は、次のようにまとめます。
「アルツハイマー病の原因は、遺伝子、環境や行動などさまざまな因子が関与していますが、高齢になって発症するアルツハイマー病では遺伝子の影響は小さく、過去の報告から、食生活が大きく影響しています。MINDダイエットを長く続けている人は、アルツハイマー病の発症リスクが減ります。つまり、正しいことを長く続ける人は、より健康になるのです」
医学博士
