日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > ダイエット・食生活  > 医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ  > ダイエットで減った脂肪はどこへいく?
印刷

医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

ダイエットで減った脂肪はどこへいく?

専門家も知らない脂肪燃焼の謎に迫る

 大西睦子

食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。
ダイエット=体脂肪を減らすことで、体重さえ減れば良いというわけではないですよね。ところで減らしたはずの体脂肪は、いったいどうなってしまうのでしょうか?

中性脂肪は「二酸化炭素、体液」になる!?

脂肪を代謝すると二酸化炭素や体液になる。(©Sunagatov Dmitry/123RF.com)

 みなさんに質問です。「ダイエットで減った脂肪はどこへ行くのでしょうか?」

 この答えを、ニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)のアンドリュー・ブラウン教授と、ABCテレビの科学番組などで活躍の物理学者ルーベン・メアーマン氏が、世界五大医学雑誌の1つ、イギリス医師会雑誌(British Medical Journal)に報告しました。

■参考文献
the British Medical Journal「When somebody loses weight, where does the fat go?
University of New South Wales「When we lose weight, where does the fat go?

 太り過ぎや肥満の増加に伴い、世界中の人が、ダイエットやフィットネスに高い関心を抱いています。ところが、ブラウン教授とメアーマン氏は、専門家でさえ、体重が減少したときの脂肪の代謝に関し、驚くほど無知で混乱しているというのです。

 彼らは医師、栄養士やパーソナルトレーナー各50人(計150人)に「脂肪が減ると、それはどこに行くのか?」という質問をしました。するとほとんどの人が、脂肪はエネルギーまたは熱に変換されると考えており、その他の人たちは脂肪の代謝物は糞便中に排泄される、筋肉になると答えていました。

 私たちの脂肪細胞は、中性脂肪が蓄えられています。ですので生物化学的に言えば、減量で脂肪だけを落としたいときは、脂肪細胞に貯蔵された中性脂肪を代謝すればいいということになります。

 では中性脂肪として貯蔵されるのは何かといえば、食事中の過剰な炭水化物やタンパク質。これが変換されて脂肪細胞の脂肪滴に貯蔵されるわけです。また過剰に摂取された脂肪は、いったん分解されて吸収され、脂肪に戻して貯蔵されます。

 中性脂肪は、炭素、酸素および水素からなりますので、私たちが蓄えられた脂肪(つまり中性脂肪をエネルギー化したもの)を代謝すると、老廃物である水と二酸化炭素になります。二酸化炭素は、私たちが息を吐き出すときに放出されます。また水分、尿、汗や涙という体液として排出されます。

 つまり「脂肪が減ると、それはどこに行くのか?」という問いに対する、著者らが求めた正しい回答は「二酸化炭素、体液」でした。

1/3 page

最後へ

次へ

RELATED ARTICLES関連する記事

ダイエット・食生活カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 健康寿命を左右する「全粒穀物と食物繊維」の摂取方法

    今、世界的に「全粒穀物」の健康効果が注目されている。全粒穀物の摂取が増えるほど、がん、心血管疾患、総死亡率が低くなるという研究報告も出ている。その健康効果の中核となっているのが「食物繊維」だ。食物繊維が体にいいことはよく知られているが、主に便通などに影響するものと軽視されがち。だが、食物繊維不足は生活習慣病と密接な関係がある。本特集では、主食の選択が及ぼす健康効果から、注目の大麦の健康効果、穀物以外の食物繊維のとり方までを一挙に紹介する。

  • 「胃がん」撃退のため知っておきたい最新情報

    これまで多くの人の命を奪い、「死の病」であった胃がんが、「ピロリ菌」除菌の登場によって未然に防ぐことができる病気になってきた。また、万が一胃がんになってしまった場合も、胃カメラによる検診を定期的に受けていれば、超早期の段階で見つけて治療し、胃の機能をほとんど損ねることなく日常生活に戻ることができる。本特集では、近年死亡率が大きく減少している胃がんの最新事情をまとめる。

  • 寝ても取れない疲れを取るには?

    「疲労大国」といわれる日本。「頑張って仕事をすれば、ある程度疲れるのは当たり前」「休む間もないほど忙しいが、やりがいがあるから、さほど疲れは感じない」などと思っている人も多いかもしれない。だが、睡眠時間を削るような働き方を続けていると、知らぬうちに疲れはたまる。結果、「寝てもなかなか疲れがとれない」という状態に陥るばかりか、免疫力の低下や、生活習慣病の発症につながることは多くの研究で知られている。疲労の正体から、疲労回復の実践的な方法までをまとめた。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Goodayマイドクター申し込み

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.