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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

“睡眠負債”は、週末に返済できる?

眠気は戻っても注意力、集中力は回復しない

 大西睦子

 ところで睡眠の効果とは、本来どのようなものなのでしょうか? ここでは、NHLBIの解説を参考に見直してみたいと思います。

【1】思考力アップ

 睡眠は、脳の適切な働きを助けます。これまでの報告で、良い睡眠により学習能力が改善されることが示されています。また問題解決能力、注意力、意思決定、創造性の向上に役立ちます。

【2】気分アップ

 睡眠不足だと、感情や行動のコントロールに問題が生じるようになり、うつ病、自殺、および危険な行動につながります。

 睡眠不足の子どもや若者は、他人との関係をうまく構築できません。そして衝動的で、気分のむらがあり、怒りや悲しみ、抑うつ状態を感じやすく、モチベーションを欠いています。また注意力が低下し、成績が下がり、ストレスを感じやすくなります。

【3】ヘルシーな血管の維持

 睡眠は、心臓や血管の修復や治癒に関与しています。睡眠不足が続くと、心臓病、腎臓病、高血圧、糖尿病、および脳卒中のリスクが増加します。

【4】肥満防止

 睡眠不足は、肥満のリスクを高めます。例えば10代の若者を対象にしたある研究では、失われた睡眠の時間ごとに、肥満になる確率が上がることが示されました。ほかの年齢層においても、睡眠不足は、肥満のリスクを高めます。

 睡眠は空腹を感じるホルモンのグレリン、満腹を感じるホルモンのレプチンなど、健全なホルモンのバランス維持に役立ちます。睡眠不足だとグレリンのレベルが上がり、レプチンのレベルが下がります。ですから、夜中に仕事をしていて無性にお腹が減る……といったことが起きるのは、カロリーを消費しているからではなく、ホルモンの仕業で、しっかり睡眠をとったときより空腹を感じるのです。

【5】糖尿病予防

 睡眠は、血糖値レベルをコントロールするインスリンの反応にも影響します。睡眠不足だと血糖のレベルが正常値より上昇し、糖尿病のリスクが高まります。

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