日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > 医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ  > “睡眠負債”は、週末に返済できる?  > 2ページ
印刷

医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

“睡眠負債”は、週末に返済できる?

眠気は戻っても注意力、集中力は回復しない

 大西睦子

注意力や集中力の回復は期待できない

 結果は評価項目によって異なりました。

  • 1. 予想通り、6泊の睡眠制限で、参加者の日中の眠気が増加しました。ところが、のちの10時間睡眠で日中の眠気のレベルはベースラインにまで戻りました
  • 2. 炎症マーカー(炎症や組織障害により体内で変動する物質)のIL-6は、6泊の睡眠制限期間中に、著しく増加しました。ところが、回復睡眠のあと、ベースラインレベルに戻りました。
  • 3. ストレスホルモン量(コルチゾールレベル)は、睡眠制限期間中はベースラインから変化がありませんでしたが、10時間睡眠を2泊すると、ベースラインの測定値を下回りました。コルチゾールレベルは睡眠時間が強くかかわります。つまりこの実験が始まった時点ですでに、参加者が寝不足だったことが考えられ、これは正常な睡眠の(睡眠障害などのない)健康な若者が、慢性的に睡眠不足だということを示唆しています。
  • 4. 注意力は睡眠制限で著明に悪化しました。しかも、10時間の睡眠でも改善しませんでした

 睡眠は、銀行のシステムとは違うようですね。

 つまり平日の睡眠負債を返すために、週末に長時間睡眠時間をとっても、私たちの体の機能すべてが回復するわけではないのです。特に注意力や集中力の回復は期待できません

 ただし現段階では、この研究は短期間の睡眠負債の実験なので、長期の影響までは分かっていません。

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 熱中症・かくれ脱水を防ぐ「水分補給」「マスク着用」のコツNEW

    脱水症やその一歩手前の「かくれ脱水」とはどういうもので、なぜ様々な病気につながるのか、脱水症はどんな人がなりやすく、どう予防すればいいのか。夏の今こそ知っておきたい、脱水症の怖さと対策について紹介する。さらに、夏期におけるマスク着用の注意点についても解説する。

  • かかると怖い!「膵炎」「膵がん」

    激痛に襲われる「急性膵炎」や、発見しにくく5年生存率が極めて低い「膵がん」など、膵臓の病気には厄介なものが多い。今回は、膵臓という臓器の役割や、膵臓の代表的な病気である「膵炎」「膵がん」の怖さ、早期発見のコツをまとめていく。

  • 60代以降で急増! 男を悩ませる前立腺の病気

    中高年にさしかかった男性にとって、病気が心配になる臓器の1つが「前立腺」だ。前立腺の病気のツートップ、前立腺肥大症と前立腺がんは、いずれも中高年になると急増する。前立腺肥大症は夜間頻尿などの尿トラブルの原因になり、前立腺がんは、進行が遅くおとなしいがんと思われているが、骨に転移しやすいという特徴があり、怖い一面もある。今回のテーマ別特集では、前立腺の病気の症状から、具体的な治療法までを紹介していこう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.