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医学博士 大西睦子 食・医療・健康のナゾ

大気汚染で認知症リスク高まる? 米国で大論争

研究は過渡期ながらも、大気汚染がいい影響を与えていないことは明らか

 大西睦子

認知症と大気汚染の関係は以前から決定的だった?

 ガルシデューナス博士らの研究が発表されると、大気汚染の認知症への関与に関しての、動物実験を用いた検証が数多く行われました。幹線道路の近くに住めば、窒素酸化物、超微粒子、微粒子状物質(PM2.5)、重金属、多環式芳香族炭化水素、揮発性有機化合物といった、交通手段にまつわる(主に自動車になりますが)大気汚染にさらされるリスクが高まります。

 南カリフォルニア大学(USC)のカレブ・フィンチ博士らのチームは、幹線道路の汚染された空気(PM2.5を含む)を再現し、試験管内の脳細胞やマウスを汚染空気にさらす実験を実施。すると学習と記憶に関与する神経細胞が大きなダメージを受け、脳は早期老化とアルツハイマー病に関連する炎症の所見を示し、発達中のマウスの神経細胞が増殖しないという結果が表れたのです。

 やがて大気汚染と人間の認知症についての研究が検証されるようになり、2012年には米ボストンの研究「MOBILIZE Boston Study」が、あるコミュニティーに住む765人の高齢者を対象にした調査を実施。居住施設から幹線道路までの距離が近いほど、言語学習と記憶の機能といった認知機能が低下していると分かりました。

 さらに2015年にはハーバード大学の研究者らが、長期的に大気汚染にさらされることで脳の構造が変化するかをMRI(磁気共鳴画像法)を用いて調査。結果、高レベルのPM2.5にさらされると、脳の萎縮を招いたり、無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)のリスクが高まることが示唆されたのです。

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