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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

ダイエット飲料入りカクテルってアブナイ!?

アルコールの吸収が速いと悪酔いの原因にも

 大西睦子

ダイエット飲料入りカクテルはアルコールの吸収が速くなる

 さらに、ノーザンケンタッキー大学の研究者らは、男女16人の機会飲酒者(宴会など、機会があるときだけ飲酒する人)を対象に、ダイエットウォッカカクテルと、糖入りウォッカカクテル飲酒後の呼気中アルコール濃度を調査しました。

■参考文献
US National Library of Medicine National Institutes of Health「Artificial sweeteners versus regular mixers increase breath alcohol concentrations in male and female social drinkers.

 その結果、男女とも呼気中アルコール濃度は、糖入りウォッカカクテルを飲んだときよりダイエットウォッカカクテルを飲んだときのほうが、平均で18%上昇したのです。

 これらの報告を総合すると、ダイエット飲料入りのカクテルは糖を含まないため(つまりブドウ糖を分解する時間がかからないため)、アルコールの吸収が速くなることが分かります。すると血中濃度、および呼気中のアルコール濃度が上昇するわけです。

 アルコールの血中濃度が高くなると、当然、危険です。特に空腹時にダイエットカクテルを飲む場合、注意が必要です。

健康に良い適度な飲酒量とは?

 ところで、「適度の飲酒は健康に良い」という話を聞いたことありませんか? よく耳にする通説だと思いますが、“適度”がどのくらいで、どう“健康に良い”のか、具体的には分からなかったりしますよね。

 厚生労働省は、適度な飲酒を、通常のアルコール代謝能を有する日本人の場合で、1日平均純アルコールで約20g程度を「節度ある適度な飲酒」としています。

 ビール中瓶1本、日本酒なら1合弱、焼酎0.6合、ウイスキーやブランデーならダブル1杯、ワイングラス1.5杯、が目安となります。適度な量のアルコールなら、種類を問わず、同じメリットを得られるようです。 

■参考文献
厚生労働省「アルコール

 適量を守って上手に飲めば、確かに飲酒は心血管疾患の予防効果があるともされています。でも一方で、飲酒は、アルコールが通過する部位(口腔、咽頭、食道など)のがんや、アルコールを分解する臓器(肝臓)、ほかにも乳がん、大腸がんなどのがんのリスクを上げるとも言われています。

 もちろん、ちょっと飲んだだけで顔が赤くなってしまうような、お酒に弱い人、飲めない人が“飲酒は体に良い”と信じて飲むべきではないですし、ましてやそんな人がアルコール吸収速度の速いダイエット飲料カクテルを飲んだ日には、あっという間に悪酔いしかねません。

 くれぐれも自分に適した量をたしなむようにしてくださいネ!

大西睦子(おおにし むつこ)
医学博士
大西睦子(おおにし むつこ) 東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて、造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月より、ハーバード大学にて、食事や遺伝子と病気に関する基礎研究に従事。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)。
日経トレンディネット2014年11月21日付け記事からの転載です。

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