エナジードリンクを飲む前に、知っておくべき7カ条
カフェインや添加物の摂り過ぎに注意
大西睦子
食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。
疲れがたまっているとき、あとひと頑張りしたいとき、眠いとき……“エナジードリンク”をグイッと飲むことはありませんか? 今回はそんなエナジードリンクについて解説します。
レッドブルが訴えられた!?

日本でも「翼をさずける」というキャンペーンで人気の「レッドブル」。宣伝から伝わるパフォーマンスや集中力、瞬発力の向上などの効果を期待し、値段は高めでも、利用するビジネスパーソンは多いのではないでしょうか?
ところが、実際にはそのような効果はないなどの理由から、米国で集団訴訟が起こりました。
結果、米国在住で、2002年1月1日から2014年10月3日の間にレッドブルの製品を購入した人は、現金10ドル、あるいは15ドル相当のレッドブル製品を受け取るということで和解しました。
The Atlantic「Red Bull Is Just Soda」
The Washington Post「It may already be too late to get your $10 Red Bull settlement」
Red Bull Settlement
とはいえこうした集団訴訟が起きるくらいですから、米国でのエナジードリンクの影響は相当大きいものと見て間違いありません。特に、米国の10代の若者にとって、レッドブルなどのエナジードリンクは特別な飲み物ではありません。甘くて、カフェインの入ったエナジードリンクは、若者にとっては手軽に飲めるし魅力的なものです。
最近ではエナジードリンクが若者に及ぼす影響に関して、メディアや医師、政治家、親たちの意識が高まっています。2013年には、エナジードリンクが若者におよぼす利点とリスクが、医学雑誌「Pediatrics in Review」に報告されました。
Pediatrics in Review「Energy Drinks ── What Teenagers (and Their Doctors) Should Know」
- 次ページ
- 米国では大手飲料市場の売り上げの49%!