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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

デジタル機器の利用時間は染色体にまで影響する!?

視覚障害、ストレス増加、衛生悪化の懸念も

 大西睦子

【心】SNSとストレスの関係性

 インターネットや携帯を利用していて、メールやテキストメッセージの返事が気になって落ち着かない、Facebookで友人の不幸を知って落ち込むなどの経験はありませんか?

 インターネット、特にソーシャルメディアが出現してから、私たちのコミュニケーション方法はすっかり変化しました。専門家はこの変化による精神への影響を懸念しています。

 2012年、スウェーデンのヨーテボリ大学(The University of Gothenburg)の研究者らは、携帯電話やコンピューターの使用頻度が高い若者は、睡眠障害、ストレスやメンタルヘルスのリスクが高まると報告しています。

 研究者らは、20~24歳の4100人を対象にアンケート調査し、携帯電話やコンピューターを多く利用すると、ストレス、睡眠障害及び抑うつ症状に影響することを明らかにしました。以下が結果です。

[1]高頻度の携帯電話の使用
 男性で睡眠障害が増加し、男女とも、明らかにうつ症状が増加。

[2]深夜のコンピューターの利用
 女性においてストレス、睡眠障害、抑うつ症状。男性は睡眠障害のリスクが増加。

[3]コンピューターと携帯の両方の使用
 [1][2]関連の症状が増加。

 研究者らは、携帯電話やコンピューターの使用時に休憩を入れたり、集中して使用したあとはゆっくり回復を待つこと、利用時間の制限が重要と述べています。

SNSも種類によってストレスが減ることもあれば増えることもある

 ところが、2015年1月、米国ピュー研究所(Pew Research Center)の研究者らは、異なる意見を報告しました。

 研究者らは、1801人の成人米国人を対象に、インターネットやソーシャルメディア、携帯電話とストレスの関連について調査しました。ストレスレベルの自覚を評価するために、「自覚ストレス調査(Perceived Stress Scale:PSS)」を用いました。その結果は、以下のようになりました。

[1]女性はツイッター、メール、携帯の写真共有機能でストレス軽減?
 全体的に男性より女性のほうが、より多くのストレスを報告する傾向。ただしインターネットやソーシャルメディアを利用する女性は、利用しない女性よりストレスは低い。特に、ツイッター、メールや携帯の写真共有機能で、女性のストレスが軽減。

[2]女性はフェイスブックの利用でストレスが高まる
 一方、女性はソーシャルメディア、特にフェイスブックで、知人の死や失業などを知る機会が増えるとストレスが高まる。

■参考文献
Pew Research Center「Social Media and the Cost of Caring

 つまり後者の研究では、総じてソーシャルメディアによってストレスは増加しないという結果が出たのです。

 2つの研究は条件や背景が異なるため、単純に比較はできませんが、インターネットやソーシャルメディア、携帯電話の利用も、目的によってストレスに影響するようです。

 そんな中、ヒューストン大学の研究者らは、社会臨床心理学誌(Journal of Social and Clinical Psychology)に、Facebookを長時間利用している人は、他人と自分を比較し、自分の評価が下がり、抑うつを感じていることを報告しました。

 Facebook利用者は、タイムラインに流れてくる友達の活躍や楽しそうな写真を見て、嫉妬や自尊心を失い、抑うつに陥るリスクがあるといいます。Facebookの情報は、よく誇張されていますので、他人と自分と比較することはやめましょう。

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