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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

調理の仕方で老化が進む!?

調理温度が高い食品に含まれる物質は認知症の原因に

 大西睦子

食品含まれるAGEsはどれくらい?

 米ニューヨーク州にあるマウントサイナイ医科大学(Icahn School of Medicine at Mount Sinai:ISMMS)の研究者らが2010年に549食品のAGEsの含有量を報告しました。AGEsの含有量は、AGEsの1種であるカルボキシメチルリジンの含有量に基づきます。

 報告によると、調理温度が高かった食品ほどAGEsの含有量が多くなりました。例えば、生の牛肉100gにはAGEsが707KU(キロユニット)、ローストビーフは6071KU、4分間グリルしたステーキは7416KU、フライパンでオリーブオイルを使用して焼いた牛肉には10058KUも含まれていました。

 食品別のAGEsの摂取量としては、肉が最も高く、その次に、植物油、チーズ、魚が続きました。穀物、卵、果物、豆類、牛乳、ナッツ、イモ類、野菜などの食品は、一般的にAGEsの含有量が低いと分かりました。

■参考文献
US National Library of Medicine National Institutes of Health「Advanced glycation end products in foods and a practical guide to their reduction in the diet.

 残念ながら、病気を予防する目安となる、安全で最適なAGEs摂取量(摂取限度量)は公式にはまだ定義されていません。

 また、一般の集団を対象としたAGEs摂取量の調査はまだ限られていますが、ニューヨークの健康な成人を対象にした疫学調査では、AGEsの平均的な1日の摂取量は、1万4700±680 KUであることが判明しました。このデータをもとに、平均摂取量1万5000KUより、著しく高いか低いかで、高AGEs食または低AGEs食を仮に定義します。表を参考にして下さい。炒めたりローストの肉や、ベーコンのような加工食品は、簡単に1日のAGEs摂取量が2万kU以上になります

 動物試験では、通常の50%にAGEsの摂取を減らすと、酸化ストレスの低下、加齢に伴うインスリン感受性および腎機能の低下が減り、寿命が長くなりました。

 また、調理中のAGEsの生成は、AGEsの生成阻害化合物のアミノグアニジン、湿式加熱、短時間の加熱、低温での加熱、レモン汁や酢などの酸性成分の使用で抑制されました。

主な食品における終末糖化産物(AGEs)の含有量
マウントサイナイ医科大学の研究者による549食品のAGEsの含有量のうち、主な食品に関する一覧表
素材(食材) 食品 AGE含有率(kU/100g)
脂肪 ホイップバター 2万6480
マーガリン 1万7520
マヨネーズ 9400
クリームチーズ 8720
コーン油 2400
オリーブオイル 1万1900
セサミオイル(ごま油) 2万1680
牛肉 707
煮る 2657
ロースト 6071
グリル4分 7416
電子レンジ6分 2687
フライパン炒め 1万58
チキン 1時間茹でる 1123
レモン加えて茹でる 957
ロースト後、バーベキュー 8802
チキン胸肉 茹でる 1210
パン粉をまぶして20分揚げる 9722
パン粉をまぶして25分オーブン 9961
フライパン炒め13分 4938
電子レンジ5分 1524
豚肉 ベーコン油なし炒め5分 9万1577
電子レンジ3分間、2スライス 9023
燻製ハム 2349
バルサミコ酢でマリネ後、バーベキュー 3334
7分炒める 4752
サーモン 528
燻製 572
オリーブオイルで炒める 3083
パン粉をまぶして10分焼く 1498
エビ 1003
パン粉で揚げる 4328
マリネ後、バーベキュー 2089
チーズ チェダー 5523
カッテージ 1453
モッツァレラ 1677
パルメザン 1万6900
スイス 4470
絹ごし豆腐 488
焼き豆腐 4107
オムレツ、バターで13分炒める 507
オムレツ、オリーブオイルで13分炒める 337
半熟卵 90
パン 白パンスライス 83
白パンスライストースト 107
フルーツ バナナ 9
リンゴ 13
野菜 セロリ 43
キュウリ 31
トマト 23
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