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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

男と女、実はどちらがナルシストなのか?

ナルシシズムは人格障害? リーダーシップにつながる良い影響も

 大西睦子

ナルシシズムはもろ刃の剣

 筆頭著者のエミリー・グリハルバ教授は、学内ニュースのインタビューに対して以下のように述べました。

 「良い人間関係を築くのに必要な健全な関係を長期間維持することができない、あるいは非倫理的な行動をとったり攻撃性を見せるなどの、さまざまな問題行動に、ナルシシズムが関わっています。同時にナルシシズムがあることで、自尊心が高まり、情緒が安定し、リーダーとしての資質が高まる傾向も示されています。
 さらに“ナルシシズムにおける男女の違い”を調べることによって、“男女の格差”を説明し得る可能性も分かってきたのです」

■参考文献
UNIVERSITY AT BUFFALO News Center「Study: Men tend to be more narcissistic than women

 研究者らはナルシシズムの「リーダーシップ/権威」「誇大妄想性/自己顕示癖」「権利主張」という“3つの側面”における性差について、355以上の過去の論文を使い分析しました。以下に具体的な例を示します。ご自分に当てはまる例はありませんか?

[1]リーダーシップ/権威

 リーダーになりたい。私は良いリーダーだと思う。権威を持つことが好き。私は生まれつき他人に影響を与える能力がある。みんな私の権威を知っている。私は生まれつきのリーダーである。

[2]誇大妄想性/自己顕示癖

 公の場で自分に気づかないことに怒りを感じる。自分の体を見せたい。注目の的になりたい。自分の姿を見るのが好き。鏡にうつる自分が好き。賞賛されるのが好き。

[3]特別な権利主張

 自分は特別な人間だ。人を利用することは簡単。自分の要求をすべて満たすまで満足しない。自分が満足するためなら、他の人を利用して構わない。自分を批判する人が許せない。自分の価値を下げるようなことをする人は認めない。

ナルシシズムにおける男女の違い

 研究者らによれば男女差が最も大きいのは[3]の特別な権利主張で、男性は他人を利用することで、より特権意識を感じる可能性が高いといいます。

 次に男女差が大きかったのが、[1]のリーダーシップ/権威に関する感覚で、権威への欲望の強さが現れています。

 差が見られなかったのは[2]の誇大妄想性/自己顕示癖で、注目されたいという虚栄心は、男女ともに同じように示す可能性があるといいます。

 加えて年齢による違いを見てみると、男性は年齢に関係なく一貫して、ナルシシズムの傾向があることが示されました。1990年から2013年までの大学生のデータを比較してみても、男女とも時間の経過によってナルシシズムの傾向が強まったという結論には至りませんでした。

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