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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

スマホの使いすぎで肩、肘、指、目、睡眠に異変?

近視にも老眼にも悪影響

 大西睦子

症状その3「近視」「コンピュータービジョン症候群」:目が疲れる

 スマホの利用時間が長いとどうしても小さな画面を見つめる時間が長くなります。それがあまりに度を過ぎると、目に悪影響を及ぼします

 科学誌「ネイチャー(Nature)」によると、東アジアでは近視の人口が劇的に増加しています。60年前まで中国の近視人口率は全人口のわずか10~20%でしたが、今や10代や若年成人の90%が近視で、韓国・ソウルでは19歳の男性約96.5%が近視だといいます。

 近視になる要因は、遺伝の影響が大きいと考えられてきましたが、遺伝的変化はゆっくり表出することを考えると、この急激な変化を「遺伝のせい」にすることはできません。シンガポール国立大学のシエン・メイ・ソウ博士は、「世代による違いは、環境の影響があるでしょう」といいます。つまり最近の近視の急激な増加は、多くの子どもが長時間を勉強をしたり読書をしたりすること、コンピューターやスマホの画面に釘付けになる時間が長いことを反映しているといえます。

■参考文献
Nature「The myopia boom

 マサチューセッツ眼科耳鼻科病院の医師らはボストングローブ紙に対し、近年、スマホの使い過ぎで目が痛い、視界がかすむ、頭が痛いなどの症状を訴えて受診する患者が、慢性的にあふれていると答えています。これらの症状は「コンピュータービジョン症候群(Computer Vision Syndrome:CVS)」と呼ばれるものですが、スマホの利用でその患者数が急増していると考えられるわけです。

■参考文献
BOSTON GLOBE「Tiny screens can be a big strain on eyes

 米検眼協会(American Optometric Association)は、CVSとは、長期のコンピューターやタブレット、電子書籍や携帯電話の使用により目や視覚に生じる問題だと定義しています。

■参考文献
American Optometric Association「Computer Vision Syndrome

 CVS関連で最も一般的な症状は、以下になります。

  • 眼精疲労
  • 頭痛
  • 視界がぼやける
  • ドライアイ
  • 首と肩の痛み

 CVSの症状は、個人の目や視覚の状況や、デジタルスクリーンの使用量により差がありますが、未矯正の遠視や乱視、老眼のような加齢による変化などは、CVSの症状を悪化させる可能性があるといいます。

 とはいえCVSの症状の多くは遠視や乱視、老眼などと異なり一時的なもので、コンピューターなどの使用をやめると症状は弱まります。ただし使用しているときだけでなく、使用後も遠くがぼやけるなどの症状が続く場合があり、その症状を放置していると、次にデジタルスクリーンを使用するときに、症状の再発や悪化を招く可能性があります。

 CVSを軽減するためには「20-20-20ルール=20分ごとに、20フィート(6メートル)スクリーンから離れて、20秒間休憩することを心がけましょう。

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