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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

ダイエットと運動、どっちから始めるのがいいの?

医学論文で考える自分改造計画

 大西睦子

自分改造計画その3:生活の質を高める!

 さらに、AHAによると、運動には以下のような効果もあり、生活の質を高められるようになります。

運動がもたらす生活の質の変化
[1]心臓病のリスクが減る
[2]血中コレステロール値の改善
[3]高血圧の予防や管理が可能に
[4]冠動脈疾患や心臓病のリスクが30~40%減る
[5]脳卒中のリスクが中程度に高い人で20%、非常に高い人で27%減る
[6]加齢に伴う慢性疾患や病気の予防や進行を遅らせ、生活の質を維持し、高齢者の自立を促す

 定期的な運動をしないと、体は徐々に、強さ、スタミナや機能を失っていきます。AHAは、アクティブで健康的な体重を維持している人は、動かずに太っている人に比べて、寿命が7年延びるといいます。

自分改造計画その4:ダイエットと運動はどちらから始めるべき?

 スタンフォード大学医科大学院の研究者たちは、運動と同時にダイエットした場合と、運動する前後にダイエットの仕方を変えた場合に、どのような変化が起こるか調査しました。

 おそらく多くの方のご想像に違わず、答えは「食事と運動の両方の改善」が最も有効でした。

 でも、もしどちらかを選ぶ必要があるとしたら、まず運動から始めてください。研究によれば、食事から改善したグループは、身体活動の改善は認められなかったのです。食事の改善が先行すると、身体活動の改善が困難になるようです。食事制限によって、身体を動かす気力が失われてしまったり、空腹を感じて動きにくくなってしまったりした経験がある方も多いのではないでしょうか?

 対照的に、運動から改善したグループは、食事の改善も認められました。運動の改善が野菜や果物の摂取を大幅に増やし、飽和脂肪酸の摂取もわずかながら減らしました。

自分改造計画その5:未来への投資をしよう!

 自分を変えるためには、未来への投資は重要ですよね。みなさんは何をされていますか? 資格試験に挑戦したり、英会話に挑戦したり? でも私が何よりお薦めすることは「睡眠」です。

 ベイラー大学のマイケル・スカリン教授らが2015年に発表した研究報告によると、中年時代によく眠る人は、28年後、より認知機能が高いことか予測されました。また、午後の昼寝(夜間の睡眠を妨げない程度です)は、記憶力の向上や、記憶力の低下を防ぐようです。つまり睡眠は、加齢に伴う思考や記憶の変化を改善したり、進行を遅らせることができるのです。

■参考文献
Association for Psychological Science「Sleep, Cognition, and Normal Aging
Newswise「Sleep Tight and Stay Bright? Invest Now, Baylor Researcher Says

 一方、睡眠不足だと、自尊心や幸福感が減り、不安や抑うつなどネガティブな感情を抱きやすくなります。そして仕事の失敗、家族内の混乱や自殺企図のリスクが高まるのです。さらに睡眠不足が続くと、肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクが上昇します。

 眠るだけでリスクが減らせるならそれに越したことはありませんよね。未来への投資として、ぜひ十分な睡眠をとってくださいね。

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