生まれた直後の赤ちゃんは分解がピークになる
オートファジーの活性は常に一定ではない。例えば絶食状態が続くと、一過性に高くなる。人間の一生で見ると、生まれた直後の新生児のときに、非常に活発になっているという。
「胎児にとって子宮の外は全くの別世界。新しい生活に合わせて、体を作り替える必要があります」。このとき細胞の中身も急速に入れ替わっているらしい。そのため、胎児型のたんぱく質を壊す大規模なオートファジーが起きるのだ。
新しい体になるときは、まず古いものを壊す。ほぉ、何だかありがたいメッセージにも聞こえるぞ。オートファジー、覚えておこう。
(出典:『スゴイカラダ』日経BP社 2014年4月発行、一部を著者が改変)
科学・医療ジャーナリスト

『スゴイカラダ』(日経BP社)好評販売中
今、私たちの身の回りは、ものすごい量の「カラダにいいこと」を伝える情報であふれています。しかし、「カラダにいいこと」をするには、その背後に「カラダを大事にする気持ち」があってこそです。カラダは、自分自身をとても大切な、価値のあるものとして扱っています。その姿勢が、内臓や神経、ホルモンなどの働きぶりとして表れています。カラダのしくみそのものが、「カラダは大事だよ」と語っているのです。どうぞ、カラダのすごさ、知恵深さをじっくりと味わってください。「へー」「すごい」「なるほどねぇ」とうなずきながら読んでいくうちに、いつの間にか「カラダは大事だよ」というカラダからのメッセージが、あなたの中にも染み込んでいくと思います。──「はじめに」より改変
>>詳しくはこちら(Amazonのページにジャンプします)