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スゴイカラダ

緊張するとドキドキするのはどうして?

自律神経の働きは呼吸のリズムに合わせて変化する

 北村 昌陽=科学・医療ジャーナリスト

心拍をスローダウンしてエネルギーを節約

 なぜ動物の体は、わざわざこんな揺らぎを作っているのだろう。早野さんはこれを“エネルギー節約モード”と説明する。「心臓を動かし続けるのは、大変なエネルギー負担なのです」。

 心臓の仕事は、酸素を取り込んだ血液を全身へ送ること。息を吸ったときは肺の中に酸素が豊富なので血液を巡らせる意味が大きいが、吐いたときは酸素が乏しい。だから節約するならここ! と狙いを定めて、ブレーキを踏むようだ。

 もっともこれは安静時の話。頭や体が目いっぱい働くときは、酸素を賄うために心拍数を早めることが大切。そんなときは「交感神経」の出番だ。

 「交感神経の働きはよく“Fight or Fright”(戦うか逃走か)と表現されます。たとえるならクマやトラにばったり出くわした状態。生き残るために体の全機能をフル稼働させるのです」

図2◎ 心拍を変化させるのは自律神経の働き
心拍を変化させるのは自律神経の働き
[画像のクリックで拡大表示]

 ここで話を冒頭に戻そう。スピーチで心臓がドキドキしてしまうのは、私たちの体が、スピーチという“脅威”を、クマやトラと勘違いしてしまうためだという。「自律神経は、現代人が直面しているバーチャルなストレスを想定できないのですよ。だから仕事のストレスに対してまで、“トラと戦うアクセル”を踏んでしまう」。

 ところでドキドキというと、すてきな異性との出会いを思い浮かべるかもしれない。あれも交感神経の働きなのだろうか?

 「もちろんです。ドキドキする相手は未知の異性でしょう? 近づきたいけどまだ迷いもある。逃げるか、攻めるか、生き物にとっての一大事。そういうときは交感神経の出番です。一方、関係が安定して家族のようになれば、ドキドキが減ってリラックスする。こうなると副交感神経ですね」

(出典:『スゴイカラダ』日経BP社 2014年4月発行)


北村 昌陽(きたむら まさひ)
科学・医療ジャーナリスト
北村 昌陽(きたむら まさひ) 1963年北海道生まれ。91年京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。専攻は生物物理学。92年日経BP社入社。日経メディカル編集部を経て、2000年より日経ヘルス副編集長に就任。ダイエット、エクササイズ、メンタルヘルスなどの特集や連載を担当。2009年退社。現在、医療・健康ジャーナリストとして活躍している。著書に『カラダの声をきく健康学』(岩波書店)がある。

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今、私たちの身の回りは、ものすごい量の「カラダにいいこと」を伝える情報であふれています。しかし、「カラダにいいこと」をするには、その背後に「カラダを大事にする気持ち」があってこそです。カラダは、自分自身をとても大切な、価値のあるものとして扱っています。その姿勢が、内臓や神経、ホルモンなどの働きぶりとして表れています。カラダのしくみそのものが、「カラダは大事だよ」と語っているのです。どうぞ、カラダのすごさ、知恵深さをじっくりと味わってください。「へー」「すごい」「なるほどねぇ」とうなずきながら読んでいくうちに、いつの間にか「カラダは大事だよ」というカラダからのメッセージが、あなたの中にも染み込んでいくと思います。──「はじめに」より改変

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