日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > スゴイカラダ  > 聴覚の老化は耳の中の「ハゲ」が原因!?  > 2ページ
印刷

スゴイカラダ

聴覚の老化は耳の中の「ハゲ」が原因!?

高音の聞こえにくさに年齢が出る

 北村 昌陽=科学・医療ジャーナリスト

チューブの中を伝わる波が中の“毛”を揺らす

 蝸牛は中空のチューブ状の器官で、引き伸ばすと長さ3cmほど。その一端がカタツムリのように巻き込まれている。中は3層に仕切られ、リンパ液で満たされている。

 鼓膜から耳小骨と伝わってきた振動が、管の中のリンパ液を揺らす。ちょうど、水を満たした洗面器の端をコツンとたたいたようなイメージだ。するとリンパ液の中に波が起こり、渦巻き状のチューブの中を、奥へ奥へと伝わっていく。

 チューブ内には、長さ5マイクロメートルほどの“毛”が生えた「有毛細胞」という細胞が、びっしりと並んでいる。波は、この微細な“毛”をサワサワと揺らすという。

 「このとき、音の高さ(音程)によって、強く揺れる“毛”の場所が違うんですよ」

 音の高さは、「波長」=波の長さの違いだ。低い音ほど波長が長く、高音は短い。「高音の波は波長が短いので、チューブの手前側にしか届かず、手前の“毛”だけを揺らします。一方、低音の波は波長が長いので、チューブの奥の“毛”まで揺らせるのです」

 有毛細胞は神経につながっており、どこの“毛”が揺れたかを脳に伝える。それをもとに、私たちは「あ、高い音!」「おっ、低音だ」などと感じる。実に物理的なやり方なのである。

 チューブに並ぶ有毛細胞は、神経とつながるもの(内有毛細胞)だけでも3000~4000個に上るという。これがいわば、蝸牛が設定した“音階”の数。こんなに細かいから、言葉のアクセントのような微妙な音程変化もわかるのだろう。

図2◎ チューブの中を伝わる振動がピークの場所で“毛”が震える
[画像のクリックで拡大表示]

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • あなたの腎臓、大丈夫? 急増する慢性腎臓病を防ぐ

    普段あまり意識することの少ない「腎臓」。だが近年、人口の高齢化に伴い、慢性腎臓病から人工透析へと至る患者が急増している。腎臓は、ひとたびその機能が失われると、坂道を転がり落ちるように悪化していく。そうなる前に腎臓の異常を察知し、腎機能の悪化を食い止めるにはどうすればいいのか。重要ポイントをまとめた。

  • もの忘れと将来の認知症の関係は?

    「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」…。“もの忘れ”は、ミドル以上なら誰にでも経験があるもの。本特集では、もの忘れの原因は何なのか、将来の認知症につながるのかなどについて紹介する。

  • 健康寿命を左右する「全粒穀物と食物繊維」の摂取方法

    今、世界的に「全粒穀物」の健康効果が注目されている。全粒穀物の摂取が増えるほど、がん、心血管疾患、総死亡率が低くなるという研究報告も出ている。その健康効果の中核となっているのが「食物繊維」だ。食物繊維が体にいいことはよく知られているが、主に便通などに影響するものと軽視されがち。だが、食物繊維不足は生活習慣病と密接な関係がある。本特集では、主食の選択が及ぼす健康効果から、注目の大麦の健康効果、穀物以外の食物繊維のとり方までを一挙に紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.