中野ジェームズ修一が熱血指導! 『ぽっこりお腹解消メカニズム』
“スマホ姿勢”を改善せよ! 年をとると猫背は治らない!?【中野ジェームズ修一】
猫背を直すには僧帽筋と菱形筋を鍛えるトレーニングを
中野ジェームズ修一
なぜ猫背になってしまうのか?
人間の背骨は、椎体(ついたい)と呼ばれる円柱状の骨が積み木のように重なって形成されています。猫背の姿勢はこの椎体の前部(腹側)に圧がかかった状態です。猫背が長く続いたまま年齢を重ねて骨粗しょう症になるとこの椎体の前部がつぶれ、横から見ると四角形だった椎体が三角形に近くなってきてしまいます。筋力不足・柔軟性不足だけでなく、骨の変形が猫背の要因になるのです。
こうなってからはいくら筋力トレーニングやストレッチを行っても、元に戻すことは困難です。パソコン、スマホを使用するときに猫背気味になるのはやむを得ないのですが、その姿勢が日常的なものにならないことが大切です。
猫背になる主な原因は、体の背面の筋力不足。パソコン作業の後、肩甲骨を内側に寄せることができず外側にあるままになってしまうのは、僧帽筋(そうぼうきん)や菱形筋(りょうけいきん)と呼ばれる背中の筋肉が弱いからです。肩甲骨を寄せた状態を続けると疲れてしまうという人も、僧帽筋や菱形筋の筋力が足りないといえるでしょう。普段の生活では僧帽筋や菱形筋の筋力不足を意識していないかもしれませんが、腕の筋肉がある人には大した重さに感じない2kgのダンベルが、腕の筋肉がない人には重く感じるというのと同じことです。
猫背の自覚がある方は、この僧帽筋と菱形筋を鍛えるとよいでしょう。最もベーシックなのが「ダンベルローイング」と呼ばれるトレーニング。簡単に説明すると、ソファやベンチなどに片手・片膝をつき、背中を床面に対して平行にします。もう片方の手でダンベルを持ち、肩甲骨を寄せるようにしながら、肘を引き上げるというものです。ダンベルは水を入れたペットボトルでも代用できるので、ぜひ試してみてください。
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- 運動不足が骨粗しょう症を招く!?