日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > スポーツ・エクササイズ  > 有森裕子の「Coolランニング」  > 有森裕子 疲労回復には「冷やす」「温める」をセットで!  > 3ページ目
印刷

有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 疲労回復には「冷やす」「温める」をセットで!

その日の疲労はその日のうちに取ってケガを防ごう

 有森裕子=元マラソンランナー

肩こりもやわらぐ水風呂とお風呂の「交互浴」

 アイシングの後は「温め」です。冷やして炎症を抑えた後、温めることで血流を促進して回復を早めるのが狙いです。「温め」は普通の入浴で大丈夫です。冷やした後に、熱すぎずぬるすぎない程度のお湯に10分ほど入るといいと思います。

 さらに疲労回復に効果があるのは、「アイシング」と「温め」を交互に繰り返すことです。家ではなかなか難しいかもしれませんが、休日などにスーパー銭湯や温泉施設に行って、水風呂とお湯に交互に浸かる交互浴を繰り返すと、血管の収縮と拡張が繰り返されて血流が良くなります。血流が良くなれば、疲れ、傷ついた筋肉に、より多くの栄養素が運ばれる効果が期待できるようです。

 私自身の経験では、水風呂に1分入り、お風呂に1分入るということを5回程度繰り返せば、心身ともにスッキリするだけでなく、肩こりなどもやわらぐように思います。

 トレーニング疲れではなく、日々の仕事で疲れが抜けきれないというときにも交互浴をすれば、体感的に体が楽になるような気がします。温泉施設になかなか行けないという人は、1分ほど冷水を浴びて、1分ほど入浴するという方法を5回ほど繰り返すのでもいいのではないでしょうか。自身が気持ちいいと思う方法を探していただければと思います。

 くれぐれも気をつけていただきたいのは、水風呂に入るときには足の爪先からゆっくりと入り、無理して入らないこと。水のシャワーを浴びるときも同様に、心臓に負担がかからないように気をつけてください。高血圧や心臓などに持病がある方は、主治医にご相談の上、お試しください。

「アイシング」&「温め」はランニング初心者にもお勧め

 秋頃から春先に向け、5~6週間に1回といったペースで大会に参加し続けているランナーの方もいらっしゃると思います。できれば全てフルマラソンに出場するのではなく、スピード練習代わりにハーフマラソンに出るなど、体に負担がかかりすぎないレースの出方を意識していただきたいところですが、「アイシング」&「温め」のケアを習慣化して疲労回復に努めれば、大会と大会の間の期間が短くても、記録にもつながりやすくなると思います。

 お正月に食べすぎて、ダイエット目的で走り始めた方や、以前走っていたけどやめてしまい、心機一転再開した方などにも「アイシング」&「温め」はお勧めです。最初はウォーキングや階段の上り下りから始めたとしても、慣れない運動量で疲労は溜まりやすいと思います。そんなときはぜひ「アイシング」&「温め」を実践して、日々のダメージを取り除きながら、少しずつ練習量を増やすようにしてください。決して自身の体力を過信せず、疲れ具合や痛みの有無を確認しながら少しずつトレーニング量を増やすことをお勧めします。

(まとめ:高島三幸=ライター)

有森裕子(ありもり ゆうこ)さん
元マラソンランナー(五輪メダリスト)
有森裕子(ありもり ゆうこ)さん

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。公式Instagramアカウントはこちら

先頭へ

前へ

3/3 page

RELATED ARTICLES関連する記事

スポーツ・エクササイズカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

  • 早期発見、早期治療で治す「大腸がん」 適切な検査の受け方は?

    日本人のがんの中で、いまや罹患率1位となっている「大腸がん」。年間5万人以上が亡くなり、死亡率も肺がんに次いで高い。だがこのがんは、早期発見すれば治りやすいという特徴も持つ。本記事では、大腸がんの特徴や、早期発見のための検査の受け方、かかるリスクを下げる日常生活の心得などをまとめていく。

  • 放置は厳禁! 「脂肪肝」解消のコツ

    人間ドック受診者の3割以上が肝機能障害を指摘されるが、肝臓は「沈黙の臓器」だけあって、数値がちょっと悪くなったくらいでは症状は現れない。「とりあえず今は大丈夫だから…」と放置している人も多いかもしれないが、甘く見てはいけない。肝機能障害の主たる原因である「脂肪肝」は、悪性のタイプでは肝臓に炎症が起こり、肝臓の細胞が破壊され、やがて肝硬変や肝がんへと進んでいく。誰もが正しく知っておくべき「脂肪肝の新常識」をまとめた。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.