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有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 疲労回復には「冷やす」「温める」をセットで!

その日の疲労はその日のうちに取ってケガを防ごう

 有森裕子=元マラソンランナー

 先日、あるランニング教室で、市民ランナーの方から「トレーニング後にアイシングをすると脚がつるのですが、どうしたらいいですか」と質問されました。このような場合、習慣にしていただきたいのは「冷やすだけでなく、温めること」です。疲れた脚を冷やしてから温めることで、血行を良くして筋肉をほぐすことができます。ただ冷やすだけよりも、疲労が回復しやすく、脚がつるという症状も防げるように思います。

現役時代の習慣だった「紙コップのアイスマッサージ」

 この「アイシング」&「温め」は、私自身も現役時代に大切にしていた、疲労回復のためのケアの1つです。

 まず、「アイシング」の目的とは何でしょうか。よく知られているのが、肉離れなどのケガをした際に患部を冷やし、筋肉組織の損傷や靭帯の炎症の広がりを抑えたり、痛みを軽減させたりすることです。ケガによる炎症がなくても、運動後に上昇した筋肉の温度を、適度にクールダウンさせて落ち着かせることで、エネルギーの消費を抑え、疲労回復を早めることが期待できます。

 アイシングはランニング後、できればすぐにと言いたいところですが、無理な方は、遅くともその日の晩には行うことをお勧めします。方法はいくつかあります。一つは、氷のうなどを固定する方法です。氷のうやビニール袋に氷を入れて、目的とする部位にしっかりフィットするように袋の空気を抜きます。これを太ももや膝回り、ふくらはぎ、アキレス腱など疲労した部位に当てて、タオルやバンテージで巻きます。そのまま10分~15分ほど冷やせば感覚がなくなってきます。限られた部位をしっかり冷やしたい時に向いている方法です。

特に疲れのある部分には、氷のうなどを10分~15分当ててしっかり冷やす(写真はイメージです)。(c)Mark Herreid-123RF

 一方、広範囲にわたって筋肉を冷やしてほぐすには、「アイスマッサージ」という方法があります。私が現役中、練習後によくやっていたのは、あらかじめ紙コップに水を入れて氷を作っておき、紙の部分を持ちながら、凍った面を疲れのある部位に直接当ててぐるぐる回したり、上下にスライドさせたりしてマッサージする方法です。10分~15分程度マッサージすれば、広範囲にわたって筋肉を冷やすことができます。

 特に疲れや痛みがある部位は氷のうなどでしっかりと冷やし、その間、紙コップの氷やブロック氷で、脚全体など気になる部位をアイスマッサージする、という具合に使い分けるといいと思います。

 ちなみに、私が米コロラド州のボルダーでトレーニングをしていた頃は、トレーニングが終わったら、そのまま川にザブンと飛び込んでいました(笑)。山の水なのでとても冷たいのですが、それだけでも、心身ともにスッキリして体が楽になったり、軽くなったりしたように思います。

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