日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > スポーツ・エクササイズ  > 有森裕子の「Coolランニング」  > 有森裕子 パワハラ問題に思う、「アスリートファースト」より大切なこと
印刷

有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 パワハラ問題に思う、「アスリートファースト」より大切なこと

スポーツは社会で生きていくための1つの手段にすぎない

 有森裕子=元マラソンランナー

 10月に入りましたが、寒暖の差が激しい日が続き、体調を崩されたりしていないでしょうか。早くもインフルエンザを発症した人がいるという話もちらほら耳にします。いよいよ突入するランニング大会のシーズンに向け、万全の状態で挑めるように気をつけましょう。

 さて、インドネシア・ジャカルタで開催されていた第18回アジア競技大会が9月2日に閉幕し、日本は中国に次ぎ、史上2位となる75個もの金メダルを獲得しました。日本を代表するアスリートたちが2020年の東京オリンピックへとつながる活躍を見せてくれた一方で、最近、スポーツ界が抱える問題を浮き彫りにするような、うれしくないニュースが立て続けに報道されています。

相次いで明るみに出るスポーツ界の不祥事にため息が…

 その発端となったのが、女子レスリング界におけるパワーハラスメント(パワハラ)問題です。オリンピック4連覇の偉業を達成した伊調馨選手に対し、日本レスリング協会の幹部(当時)がパワハラを行ったとする告発がなされ、同協会はパワハラの事実を認め、謝罪しました。

 大学スポーツでも大事件が勃発しました。日本大学アメリカンフットボール部の監督(当時)とコーチ(当時)が、関西学院大学との定期戦で、自チームの選手に相手選手への危険なタックルを指示し、ケガをさせたとして刑事告訴されたのです。当該選手が命令に背けずに悪質なプレーを行った背景には、チームに蔓延するパワハラがあったと報じられています。

 アマチュアボクシング界では、公式戦での不正判定や助成金の不正流用、日本ボクシング連盟会長(当時)の反社会的勢力との交際などが次々と発覚。会長のみならず、理事全員が辞任する事態になったのは記憶に新しいところです。

 さらに、女子体操界では、コーチが選手への暴力行為で日本体操協会から処分された直後に、当事者である選手が協会幹部からのパワハラ被害を訴えるという思わぬ展開になっています。

(写真はイメージです)(c) Leonard Zhukovsky-123RF

 それぞれの詳細は分からないので確かなことは言えませんが、次から次へと新たな問題が明るみに出るたびに、「またか」というため息しか出てきません。こうした不祥事が報道されるたびに、スポーツ全体の印象が悪くなっていることは確かでしょう。

 2020年の東京オリンピックを間近に控え、本来なら選手たちはさらに競技に集中すべき時期です。ところが、こうした問題の渦中で練習どころではなくなってしまった選手も出てきています。暴力やパワハラ、コンプライアンスの欠如に対する世間の厳しい目がスポーツ界にも向けられるようになったことで、内部からの告発が相次ぎ、長年、関係者らが見て見ぬ振りをしてきた悪しき慣習や体質が次々と露呈してきているように見えます。

1/3 page

最後へ

次へ

RELATED ARTICLES関連する記事

スポーツ・エクササイズカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「中途覚醒が多く寝た気がしない」 中高年の睡眠の悩み解消術

    「睡眠の途中で何度も目を覚まし、眠った気がしない」「早朝に目覚めてしまい、その後なかなか寝付けない」――。歳をとるにつれ、そんな「中途覚醒」「早朝覚醒」に悩まされるようになったという人も多いだろう。なぜ中途覚醒は起きるのか。中途覚醒を解消して、若い頃のような「熟睡」を手に入れることはできるのか。このテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.