今一番欲しいのは「ぶら下がり健康器」!
ちなみに、現役の頃はフルマラソンの出場を決めたら、本番の4カ月前から「レースのための練習」を始めていました。今回は2カ月前ぐらいからあわてて始めたのですが、現役時代に比べて筋肉は落ちているものの、体型や体重はほとんど変わっていません。毎日、全身を鏡でチェックする習慣があるからかもしれませんが、今回も「体重を落とす」というプロセスが必要なかったので、すぐに走る練習に入れました。
また、私は億劫でなかなか始められませんでしたが、「脚作り」と同じように、腹筋などの補強運動による「走るための体作り」もお勧めします。普段、家で行う補強運動だけでなく、できれば実際に走る前にも筋トレを行って筋肉に刺激を加えることで、スムーズな走りにつながるようにしたいところです。
もしぶら下がり健康器のような器具が家にあったり、公園で高い鉄棒があったりすれば、ぶら下がって、重力を使って体全体を伸ばしてあげると、デスクワークなどで詰まり気味な関節が伸び、可動域が広がるので、走るときにも効果があると思います。というわけで、私が今ほしい器具は、「ぶら下がり健康器」。意外かもしれませんが、部屋のスペースに余裕があればすぐに買いたいぐらいです(笑)。
- 背中は丸まっていないか
- 腕はしっかり振れているか
- 腹筋などの体幹回り、大腿部(太もも)や大臀筋などを使って走れているか
- 腰の位置を落とさず、腰が上下にぶれていないか
- 痛みはないか
- 特定の部位だけ疲労感はないか
(まとめ:高島三幸=ライター)
元マラソンランナー

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。