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有森裕子の「Coolランニング」

こんなランナーにはならないで

“なんちゃってアスリート”に要注意

 有森裕子=元マラソンランナー

ほぼ7割が、ランニングを始めても半年以上続けられない

 ランニングブームが盛り上がる一方で、やめていく人も増えているという現状をご存じでしょうか。2013年レジャー白書によると、最近5年間でやめたスポーツの3位にランニングが入っています。また、あるスポーツ用品メーカーが20歳~39歳の男女を対象に実施した調査では、ランニングを始めて1年以上継続できたランナーは約24%にとどまり、68%の人が半年以上継続できないという結果でした。

 やめる原因はさまざまですが、周囲を見るとけがが一番多いように感じます。とりあえずブームに乗って自己流で走ったり、初心者が段階を踏まずに無茶な練習をしたりして足腰を痛めてしまう人を、私はたくさん見てきました。痛みがあるにもかかわらず、根性論を発揮して走り続け、悪化させている人も少なくありません。

やめたスポーツの3位はランニング
[画像のクリックで拡大表示]
最近5年間でやめたスポーツは、スキー、ボーリングに次いで、ランニングが3位。やめた理由としては、けがなど健康面の問題が最も多い。(出典:2013年レジャー白書、財団法人 日本生産性本部)

痛みを我慢して走るのは本末転倒

 私はランニングをテーマに講演する機会があります。「今、痛みを抱えている人はいらっしゃいますか?」と質問すると必ず手が挙がり、そんな状況に心を痛めています。そもそも市民ランナーにとって、ランニングとは「健康な体を作る」ことが目的のはず。痛みが生じ、それを我慢してまで走り続けるのは“健康的なランニング”とはほど遠く、「何のためのランニングなのかなあ…」と思うのです。

 実業団に所属しているマラソンランナーは、「競技スポーツ」という仕事のために走っているのであって、健康のためではありません。ゴールすることではなく、メダルを獲得したり、入賞することがミッションですから、多少の痛みが伴う時も、雨の日も練習するのは当たり前と言えます。

 でも市民ランナーは、ランニングが仕事でも義務でもありません。憧れのマラソンランナーの練習法やメソッド、シューズなどのアイテムをまねしたくなる気持ちは分かりますが、彼らと同じようにチャレンジし、苦しい時や痛い時も我慢して走り続ける必要は全くないのです。

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