ケガをするのもしないのも、ランニングを楽しむのも楽しまないのも、自分次第だと私は思います。周りの仲間の成績や目標タイムにとらわれず、普段から自分の体と対話しながら、トレーニングの量やペースを決めて取り組んでください。痛みが生じる前に何か異変のような、“体が発する声”に気づくはずです。
平均寿命が伸び「健康寿命」の大切さが度々話題になる昨今ですが、健康的にランニングを楽しめる「ランニング寿命」が1日でも長く続くような意識改革が、これからは重要になってくると思います。
(まとめ:高島三幸=ライター)
元マラソンランナー

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。
