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有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 イチロー選手に学ぶ「ルーティン」の効用

自分のベストルーティンを探して、ベストパフォーマンスを発揮しよう

 有森裕子=元マラソンランナー

「発想のルーティン」もメンタルの安定に効果的

 2つ目は、食べ物や行動を含め、「どんな習慣を続ければ体調を安定させられるかが分かる」ことです。長年にわたってルーティン生活を送っているイチロー選手も、少しずつ内容をマイナーチェンジしていると思います。何か違和感を覚えた時、調子がいまひとつ上がらない時に、その原因を突き止め、内容を少しずつ変化させ、「ベストルーティン」を追求し続けているのではないでしょうか。また、加齢とともに体は変化するので、ルーティンを変える必要性もあるでしょう。同時にそれは、自分の心や体の特徴や変化を知ることになります。本番でベストパフォーマンスを発揮するために大事なことです。

 3つ目は、「メンタルを管理する」ことが挙げられます。毎日同じ生活を送っていれば、感情も含めた体調の起伏が小さくなり、精神状態が安定しやすくなります。一方で、起伏が激しいと、負の要素が生まれやすくなる。ちなみに、プロ野球選手などが若くして結婚するのは、食事も含めて安定した生活を送ることで、パフォーマンスをさらに向上させたいという思いがあるのでしょう。

 また、「これをすれば気持ちが落ち着く」といったルーティンを持てば、調子を崩した時に元に戻しやすくなります。それは行動だけでなく、「発想のルーティン」も同じ。「ネガティブなことが起こればこう考える」といった、自分なりの発想の転換法を持っておくと、嫌な気持ちに支配されず、原因を冷静に追究できるはずです。

「自分のベストな体調を維持するにはこの献立」。そうした軸を持つと、心身が安定する。(© kazoka30 -123rf)

 私自身がルーティンの大切さに気付いたのは、大学4年の時に寮を出て一人暮らしを始めた頃でした。当時は毎朝6時に起床し、朝練をして、朝食はごはんとお味噌汁と、いわし2本、梅干、納豆、というメニューを定番にしていました。夜は23時、遅くとも24時には就寝します。生活習慣はもちろん、同じ献立を自分で作り、食べ続けたことで、体調や体重を安定して保つことができたのです。この経験をきっかけに、何か1つでも安定した軸を持って、毎日繰り返すことの大切さに気付きました。

「マイベストルーティン」で体調を安定させる

 では、こうした「ルーティン力」を身につけるにはどうすればいいでしょうか。私の場合は、毎朝同じ献立でも飽きずに食べられるタイプなので、続けることは苦ではありませんでした。何よりも走りが速くなりたいという目標があったので、規則正しい生活を続けることができたのだと思います。

 イチロー選手の場合は、「自分はこういうプレーヤーになりたい」という確固たる目標や、それを達成するための相当な覚悟を持っているので、徹底したルーティン生活を続けられているのでしょう。さらに、フィールドで素晴らしい結果を残すことで、ルーティンを実践し続けられる環境を手に入れたことも、大きな要因といえます。

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