団子のように連なって走っていませんか?
「今日はこの練習メニューをこなすぞ!」と、自分に課した目標ばかりを意識すると、周りを走っている人や歩行者のことが目に入らなくなります。例えば、周回コースを逆走したり、赤信号で止まらずに走ってしまうなんてもってのほか。いくら赤信号で止まりたくないとはいえ、交通ルールを無視するのはモラルがなさすぎます。止まるのが嫌なら、信号のないコースを選ぶなど、練習環境を見直すべきなのです。
皇居周辺は東京で最も有名なランニングコースとなり、週末ともなると大勢のランナーが集まり混雑しますが、走るための専用道ではありません。観光客も多い中で、様々な目的で公道を使う人たちの邪魔にはなってはいけない―そんなことを普段から意識しているランナーが、果たしてどれぐらいいるのかな、と疑問に思います。
気心が知れた仲間と集まって練習する人も多いと思います。仕事が終わって皇居周辺に集まり、仲良く一緒に走った後、周辺の銭湯をランニングステーション代わりに使って、居酒屋で一杯飲む。そんなライフスタイルを楽しみに、日々の仕事を励んでいる人もいるかもしれません。そんな楽しい時間を持ち続けるためにも、他者への気配りは大切です。

ランニング教室に私がゲストで参加すると、公道を走る私の周りに大勢の方々がわーっと近寄ってきて話しかけてくださいます。それはとてもうれしいのですが、団子のような大きな集団になってしまい、他のランナーや歩行者の方の邪魔になってしまいます。
そんなときは「みなさん、一列になって走りましょう」とお声がけしますが、「他人の邪魔にならないように走る」という鉄則を、ランナーは常に念頭に置いておくべきだと思います。
走っている途中に立ち止まり、公道の真ん中で友人らと写真を撮ったり、今流行の「自撮り棒」で風景と自分を一緒に撮影したり…。SNSなどに掲載する写真を撮ることに夢中になりすぎて周りが見えなくなると、通行人の邪魔になるだけでなく、思わぬ事故につながりかねません。
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