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有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子が注目する、ロンドン世界陸上の見どころ

トップランナーの暑さ対策やコースの位置取りなどをチェックしてみよう

 有森裕子=元マラソンランナー

陸上の大会に、もっと観客が盛り上がる仕掛けを

 ところで、私事ですが、このたび日本陸上競技連盟の理事に就任しました。2009年以来の復帰になり、任期は2年です。メンバーはマラソン強化責任者を務める瀬古利彦さんや、男子100メートルの日本記録保持者で強化委員長の伊東浩司さん、元男子ハンマー投げの室伏広治さん、外務大臣の河野太郎さんなど。女性は五輪女子金メダリストの高橋尚子さんと私の2人です。

 陸上の現場に立つわけではないですが、陸上競技に関するルール改正や陸連の強化体制、未来のアスリートを育成するための強化方法、2020年の東京五輪に関わることなどを決議するような場で発言させていただく機会があるのではないかと思っています。

 例えば、陸上競技は、競技の特性上、競技場のいろいろなエリアで様々な競技が同時進行で行われていて、観戦する側にとってはワーッと興奮するような一体感が出にくいという一面があります。さすがに、花形種目とされる100m決勝レースのスタート前は、会場全体がシーンとなって一体感に包まれますが、バスケットボールや競泳といった他のスポーツの大会と比べると、いまいち盛り上がりに欠けるように感じます。集客力を高め陸上ファンを増やすためには、アナウンスも含め、どんな魅せ方ができるかといったことを、他の競技から学んだり、関係者が自分たちで今一度見直したりすることが大事だと感じています。

 日本陸上競技選手権では、2016年からパラリンピック選手がレースに入るようになりました。私も今年の大会を観戦したのですが、パラリンピック選手の競技の時は観客の視線が一カ所に集まり、会場に一瞬一体感が生まれました。これはとてもいい取り組みだと思いました。健常者と障害者のレースを同じ舞台で開催すれば、その違いを知ることができて関心も高まりますし、子どもたちを招待してトップ選手の走りを間近で見せたりするだけでも、会場の盛り上がりは変わってくるはずです。

 「日本選手権は世界大会などの選考会を兼ねている大事な試合だから、エンターテイメント性は不要だ」という方もいらっしゃると思います。しかしそんな大事な試合だからこそ、多くの観客の盛り上がりや声援が選手の力になるのではないでしょうか。

 2020年の東京五輪に向けて全力で向かっていく選手の隣で、私は私ができる役割にチャレンジしていきたいと思っています。そうした地道な活動こそが、実は東京五輪よりも大切な、東京五輪を終えた後の社会におけるスポーツの発展につながっていくと信じています。

ロンドン世界陸上・マラソンの見どころ
1 ベテランの経験者としての強みと、新人ならではのチャレンジ精神が垣間みられる走りを楽しもう

2 周回コースでペースアップした時に、日本人選手がどんな対応や粘りを見せるかをチェックしよう

3 暑さ対策や路面、街中のカーブの走り方、コースの位置取りなどを参考にしよう

(まとめ:高島三幸=ライター)

有森裕子(ありもり ゆうこ)さん
元マラソンランナー
有森裕子(ありもり ゆうこ)さん

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

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