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有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 東京五輪マラソンは北大構内の直角カーブが勝負

「調整力」と「順応性」が実力を発揮できるカギに

 有森裕子=元マラソンランナー

直角コーナーがリズムや流れを変えるポイント

 札幌の大通公園がスタート地点とフィニッシュ地点になる今回のマラソンコースは、約20キロを1周、約10キロを2周する周回コースからなります。スタートから緩やかな坂道を登り、8キロ付近以降は下り始め、あとは全体的にフラットな道が続きます。北海道大学の構内を含む周回コースの1周目は皆ライバルたちの様子を見るでしょうが、2周目、3周目での北大構内に入る手前ぐらいから仕掛ける選手が出てきて、スピードレースになると思います。

マラソンのスタート地点とフィニッシュ地点が設置される、札幌の大通公園(写真=123RF)

 北大の構内では右折、左折と、小刻みに直角に曲がるコーナーが連続するので、そこで自分のリズムをどう作るか、他の選手のリズムをどう崩すかもポイントになるでしょう。もし早めに北海道に入れるのなら、母国開催のメリットを生かし、徹底的にコースの下見をして何度も試走し、本番のイメージにつながる練習ができればいいなと思います。

 コロナ下での五輪は、もう二度とあってほしくないですが、どんな経験も自分にとってプラスにするか、マイナスにしてしまうかは本人次第です。選手たちは今の環境でできることに集中し、すべてを自分の力に変えてほしいと願っています。

 また、先日、日本オリンピック委員会(JOC)が、選手の会員制交流サイト(SNS)などに書き込まれる誹謗中傷を監視するチームを設置するとの報道がありました。選手個人のSNSアカウントに、五輪への出場辞退を求めるコメントが殺到するなど、選手を苦しめる「ネット上の誹謗中傷」が起きていることには心が痛みます。世論に向き合いながら、五輪に関する発言にも言葉を選び、1日1日をがんばる代表選手たちに、さまざまな“単なる理不尽”な批判の矛先が向かないように、各組織がしっかり支えてほしいと思います。

(まとめ:高島三幸=ライター)

有森裕子(ありもり ゆうこ)さん
元マラソンランナー(五輪メダリスト)
有森裕子(ありもり ゆうこ)さん

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。公式Instagramアカウントはこちら

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