日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > スポーツ・エクササイズ  > 有森裕子の「Coolランニング」  > 有森裕子 実は難しい、「マイペースで走る」ということ  > 3ページ
印刷

有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 実は難しい、「マイペースで走る」ということ

レースでの順応性を鍛える「ウエーブ走」のススメ

 有森裕子=元マラソンランナー

暑い夏の練習に適したウエーブ走

 そんな“揺さぶり”に効く練習の1つが「ウエーブ走(変化走)」です。ウエーブ走とは、速く走る時間とスピードを抑えて走る時間を交互に繰り返しながら、ペースの上げ下げを行うトレーニングです。

 私の現役時代のトラック練習では、トータル6000mから10000mの距離でウエーブ走を行いました。2000mごとにスピードを変えますが、例えば最初の2000mは1km4分半のペースで入り、400mのジョギングで呼吸を整えます。次の2000mは1km3分40秒のスピードにまで上げて、再びジョギングで息を整えた後、1km4分ペースに落として2000mを走るといったイメージです。

 もちろんこれは私の現役時代の練習ですし、市民ランナーの皆さんは、もっと距離を縮めて設定してもいいと思います。ウエーブ走はこまめにペースを切り替えるので、自分でペースをコントロールする練習になりますし、設定スピードや距離を変えればスピードを磨くことはもちろん、持久力やスタミナを強化する練習にもなります。スピードを意識して速く走った後、スピードを落としてフォームを整えるように意識しながら走る練習にもなります。傾斜のついた坂道などを利用すれば、さらなる持久力の強化だけではなく、足腰の強化にもつながるでしょう。設定次第でさまざまなバリエーションのトレーニングが生まれます。

 これから暑い季節になれば、長時間の速いスピードでの練習は難しくなります。速いペースで走りつつ、呼吸をゆっくり落ち着かせてからペースを落として走ってみる。このメリハリを効かせた練習ならスピードとスタミナの両方を鍛えやすく、夏場でも続けやすい練習になると思います。

レースでの順応性を鍛える2つのポイント
1.さまざまな条件を想定した練習を行う
好きな練習ばかりでなく、スピード走、インターバルトレーニングなど、できるだけあらゆる練習を行い、走力のキャパシティを広げる。ロードだけではなく、土のグラウンドや芝生など、走る環境も変えてみる。

2.ウエーブ走でペースの切り替え力を身につける
速いスピードで走る時間、スピードを抑えて走る時間を交互に入れながら、ペースをこまめに変える練習を行うことで、自分でペース配分をコントロールできる力が養われる。 心拍数を極端に落としすぎず上げすぎず、ペースを切り替えて走り続けることで、持久力の底上げにもなる。
有森裕子さんへの相談募集!

有森裕子さんに、あなたのランニングにまつわる悩みや疑問を相談してみませんか? 本連載の中で有森さんがお答えします。 ご記入はこちらから!↓(調査期限:2017年6月30日)
https://aida.nikkeibp.co.jp/Q/C028557p9.html

(まとめ:高島三幸=ライター)

有森裕子(ありもり ゆうこ)さん
元マラソンランナー
有森裕子(ありもり ゆうこ)さん

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

先頭へ

前へ

3/3 page

RELATED ARTICLES関連する記事

スポーツ・エクササイズカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 認知症のリスクを下げる食事のポイントは?

    近年の研究から、認知症リスクは生活習慣によって大きく変わることが分かってきた。中でも重要なのが食生活だ。米国の最新食事法をきちんと実践した人は、認知症の発症リスクが最大53%低かったという驚きの結果も出ている。では、具体的にどのような食生活にすればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、最新研究に基づいた「認知症を遠ざける食事」のポイントを紹介しよう。

  • 宴会で「尿酸値・血糖値・中性脂肪」を上げない賢い飲み方

    年末年始や年度の変わり目など、宴会が増える季節に、楽しくお酒を飲みながらふと頭をよぎるのが、「体重の増加」と「気になる検査値への影響」ではないだろうか。暴飲暴食が続くとさまざまな検査値に影響が及ぶ。今回は、働き盛りの世代に身近な「尿酸値」「血糖値」「中性脂肪」を上げないための、宴会での上手な飲み方・食べ方のコツをまとめた。

  • 青魚のDHAやEPAで、血管を若返らせて、メタボも抑制!

    サバ、イワシなどの「青魚」の健康効果が注目されている。青魚にたっぷり含まれるDHAやEPAは、血管を若返らせ、メタボを抑制したり、認知症のリスクを下げる効果も期待できる。手軽に食べられる「サバ缶」や「イワシ缶」も人気で、カルシウムもしっかりとれるため、骨粗鬆症の予防にもなる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

人生100年時代プロジェクト

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.