自宅でなかなかできないのが有酸素運動ですが、ランニングほどの強度はないにしても、踏み台昇降はオススメです。踏み台昇降用のステップ台があればそれを使って、なければ、家の中にある10~30センチの段差を使って取り組むのもいいかもしれません。ケガを防ぐためにも、体重をかけても壊れない台を使うようにしてください。また、自宅やマンション内に階段があれば、それを上り下りするのも有酸素運動になります。
適度な運動で、免疫力を低下させないことが大事
最近は、エクササイズが楽しめるゲーム機器や、エクササイズを指導してくれるオンライン動画などもありますので、そうしたものを利用して、筋トレやヨガ、ラジオ体操、ダンスなどにトライしてみてもいいと思います。
ただし、張り切りすぎには注意が必要です。生活環境がガラリと変わり、「コロナうつ」という言葉が出始めているぐらい、自分でも気づかないうちに不安やストレスを抱えている人は増えているはずです。そんな時に自分を追い込むような激しい運動をすると、精神的な疲労とトレーニングによる疲労が重なって、免疫力が低下する恐れも考えられます。新型コロナウイルス感染症にかからないため、あるいは、かかっても重症化しないためにも、今は免疫力を上げることが大事です。規則正しい生活や、バランスの良い食事、睡眠をしっかりと取って、その上で適度な運動を心がけるようにしましょう。
(まとめ:高島三幸=ライター)
元マラソンランナー(五輪メダリスト)

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。公式Instagramアカウントはこちら。