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有森裕子の「Coolランニング」

マラソンメダリストが重視する「ウォーキングで脚づくり」

「いきなり走る」はNG! はやる気持ちをぐっと我慢

 有森裕子=元マラソンランナー

歩くフォームがランニングフォームにつながる

 何事も習慣化するには、「楽しい」と思えることがポイントです。これからは桜が美しいシーズン。休日、まとまった時間が取れれば、「きれいだなあ」と公園の花を愛でながら歩いてもいいですし、もちろん写真を撮るために立ち止まっても構いません。非日常の景色が望める山登りやハイキングに出かけることもお勧めします。爽快感や達成感を味わい、体を動かすことが楽しいと思えれば、普段のウォーキングも楽しくなってくるはずです。

ウォーキングを習慣化するための方法
  • 日常生活の中で歩く機会を意識的に増やす
    普段降りる駅から一駅、二駅前で降りて目的地まで歩いたり、エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を活用したりする。

  • ハイキングや山登りから始める
    ハイキングや山登りで爽快感や達成感を味わい、「体を動かすことが楽しい」と思えるようにする。

  • 趣味とウォーキングを組み合わせる
    自然を撮影するために歩いたり、好きなケーキショップを目指すために歩いたりするなど、趣味や自分の好きなものとウォーキングを組み合わせる。

 歩くことが楽しくなって習慣化すれば、「走るためのウォーキング」を心掛けてみましょう。神経質にフォームを意識しすぎるとぎこちない歩き方になるので、ワンポイントアドバイスとして言えることは、「背中を丸めてダラダラ歩かない」こと。姿勢を正して軽く胸を張り、目線を下げず、腕振りは肩後ろに引く。それが習慣化するだけでランニングフォームも変わります。

 歩く速度は、じわっと汗をかく程度がいいでしょう。10分/kmを目安に20~30分程度のウォーキングを週2~3回程度、実現できればいいのではないでしょうか。とにかく自分のペースで毎日続けられるトレーニング方法を見つけ、ランニングを楽しむための土台を作っていきましょう。

「走るためのウォーキング」の5つのポイント
  • 背中を丸めてダラダラ歩かない
    姿勢を正し、少し胸を張って腰を高く保つように意識する。体の中に一本軸が通るようなイメージを持って歩いてみる。

  • 目線を下げない
    目線を下げず、2~3m先を見るようにする。

  • 肩や腕に余計な力を入れない
    肩や腕に力を入れず、リラックスしたスムーズな腕振りを心掛ける。腕を振る時は、肘を軽く曲げて後ろに引くように意識する。

  • ガニ股や内股で歩かない
    ガニ股や内股で走り続けると、ケガをする原因になる。踵の内側がすり減っていたら内股、外側が減っていたらガニ股の傾向があるのでチェックし、まっすぐ歩くように意識してみよう。

  • 最初から無理に速く歩かない
    歩き始めは、10分/kmを目安に20~30分程度歩いてみよう。慣れてくれば、少しずつ速度をあげて、1、2、1、2、とリズミカルに歩くことを心掛ける。ハアハアと少し息が上がるぐらいで十分トレーニングになる。

 (まとめ:高島三幸=ライター)

有森裕子(ありもり ゆうこ)さん
元マラソンランナー
有森裕子(ありもり ゆうこ)さん

1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

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