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有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 心がざわついたら読み返す一編の詩、そしてスポーツが生み出す力

新しい様式を自分の生活に上手に取り入れ、ストレス軽減につなげよう

 有森裕子=元マラソンランナー

自分の感受性くらい茨木のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

出典:『茨木のり子 自分の感受性くらい 』 (別冊太陽 日本のこころ)(平凡社)

 この詩を読むと、何事も他責にしてしまいがちな自分の背筋がピンと伸びます。かなり自分に厳しい詩でもあり、弱っているときに読むとさらに弱り、傷ついてしまう人もいるかもしれません。しかし私は、こうした心の在り方を多少でも気に留めて生きていくことは大事だと思っています。

前向きな気分になるオンラインマラソンの活用

 こうした詩などの文学作品や、映像、音楽などの芸術作品、そして私自身が関わっているスポーツなどには、悩みやつらさ、イライラを少しでも緩和し、前を向かせてくれる力があります。

 この連載でも過去にご紹介しましたが、コロナ禍をきっかけにオンラインのマラソン大会が開かれるようになり、オンラインで人々とつながって走ることの楽しさを味わうことができるようになりました。私自身、最初は「イベントはリアルじゃなきゃ」という思いが少なからずあり、オンライン開催に対し多少の抵抗がありました。

 しかし、世の中には遠くの会場まで行くのが難しい事情を抱えた人もいらっしゃいます。オンラインイベントであればそうした人たちも気軽に参加することができ、同じ時間を共有して一体感を味わえることができます。そうしたオンラインならではの利点に気づいてからは、共生社会に必要なツールだと考えるようになりました。そして、リアルのイベントにこだわりすぎず、柔軟に新しい様式を自分の生活に取り入れ、上手にストレス軽減につなげることは大切だと思っています。

 今年(2022年)の1月には、元マラソン選手の瀬古利彦さんがホストを務める「フレフレ!2022」というオンラインイベントに、第1回目のゲストとして参加させていただきました。これは、離れた場所にいる人たちと同時にランニングやウォーキングを楽しめるアプリ「ライブラン」での企画で、この連載でも以前紹介した「GOGO 2021」では、参加者の方々が瀬古さんや私を含めたゲストの実況トークをイヤホンで聴きながら好きなコースを走りました バックナンバー参照:有森裕子 これは楽しい!「オンラインマラソン」に感じた新たな可能性 。今回の「フレフレ!2022」は、これをさらにバージョンアップした企画で、瀬古さん自身がMCを務められました。

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