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 有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子おすすめの市民マラソン大会は?

ポイントは「ロケーション」「ホスピタリティ」「高低差」

 有森裕子=元マラソンランナー

東京マラソンの人気などを背景に、ランニング人口は2080万人に増加し、各種スポーツの中でも高い関心を集めています。特に20~40代の男性の参加が多い一方で、アスリートのような走りを性急に求めすぎた結果、故障をしてしまう人も少なくありません。そんな状況に危機感を抱くのは、五輪マラソンメダリストの有森裕子さん。トップアスリートならではの深いランニング知識を基に、楽しく長く走り続けるためのコツをお届けします。

 前回は、開催日が間近に迫った東京マラソンの話題をお届けしましたが(「開催迫る! 有森裕子流『東京マラソン満喫術』」)、東京マラソンのほかにも、近年、マラソン人口の急増に伴い、全国各地でマラソン大会が開催されるようになりました。夏でも海外のレースがありますから、出ようと思えば1年中どこかの大会に出られる状況です。そんな中で、どのような基準で大会を選べばいいのか、そして、私がおすすめしたい大会をいくつかご紹介します。

ロケーションは大会の大きな魅力。(©Aleksandrs Tihonovs -123rf)

 大会選びのポイントは、「ロケーション」「ホスピタリティ」「高低差」です。特に初心者の方は高低差がなるべくないコースを選ぶことがポイントです。ロケーションは、海や山、川、都会、あるいは桜や紅葉が美しい季節など、大会ごとにそれぞれ特色があります。また、長年続いている大会は運営体制がしっかりしていると考えていいと思います。それは参加する安心材料の一つになるはずです。

 中には、「景色は素晴らしいんだけど、高低差がちょっとあるんだよね…」と迷ってしまう大会もあるかもしれません。そういう場合、私は、ロケーション重視で選んでもいいのではないかと思います。いくらフラットで走りやすいコースでも、コースそのものが殺風景で魅力がなければ、参加する楽しみが見いだせなくなってしまいますから。

「富士山マラソン」や「奈良マラソン」がおすすめ

 さて、おすすめしたい大会のご紹介です。ただ、私自身が全コースを走っているわけではありませんし、足を運んだことのない大会もたくさんありますので、あくまでも私の知る範囲内でのおすすめであることをお断りしておきます。

 まず、茨城県の霞ヶ浦湖畔を巡る「かすみがうらマラソン」。4月中旬に開催され、菜の花畑など春の色とりどりの景色を眺めながらのコースは、走っていてとても楽しく、人気の高い大会です。主催者やボランティアの方々の参加者への応対も温かく、ホスピタリティが感じられます。世界盲人マラソン大会も併催されるため、運営面もしっかりしていると思います。

 11月末に山梨県の河口湖で開催される「富士山マラソン」もお薦めです。秋の美しい紅葉を堪能できるのはもちろん、頂きに雪をかぶった壮大な富士山を眺められるだけでもご利益があるでしょうし、この大会ならではの気持ちよさを味わえます。日本らしい美しいコースなので、外国人の参加者も多いようですね。30km付近で緩やかな上り坂がありますが、基本的には平坦なコースなので初心者も走りやすいと言えるでしょう。

 12月に開催される、奈良市と天理市内を走る「奈良マラソン」もおすすめです。歴史的建造物を横目に、主催者側のおもてなし精神も感じられる大会。自治体が中心となって開催しているので、ブース一つをとっても地元の方による特産物の出店が多い。地元の人がお客さんとのコミュニケーションを楽しんでいるようにも感じ、活気があります。若干アップダウンがあるコースで、気温も低い時期なのがやや気になりますが、好きな大会の1つですね。

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