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有森裕子の「Coolランニング」

有森裕子 ただ走るだけではダメ! 強いランナーは食事が作る

オリンピックメダルの原動力となった、母の“食育”

 有森裕子=元マラソンランナー

貧血に悩んだ高校時代、鉄分を意識して摂っていたが…

 食への関心が高まるにつれ、競技者だった私はさらに“自分に合った食事”について考えるようにもなりました。そのきっかけは、高校の陸上部で走っていた頃。貧血に悩まされていた私は、大会になるとめまいを起こしていました。貧血対策としてひじきやホウレンソウなどの鉄分が多い食材を意識して摂取していましたが、一向に良くなりません。

 そこで、食後のお腹の調子や体調の変化を意識するようにしました。この食事内容だと、お腹の調子はどうかな、と意識して自分の体に耳を傾けるイメージです。すると、自分の体質に合う食材が少しずつ分かってきました。

 自分の体と向き合うことで、通り一遍のマニュアルではない、自分に合った“食マニュアル”ができてきます。鉄分ばかりを気にしていた私は、結局、別の栄養素が不足して、食生活全体のバランスが偏ってしまっていることに気がついたのです。

 大学4年生になると一人暮らしを始め、自炊をしましたが、朝食メニューはご飯にジャガイモやタマネギなどの具を入れたみそ汁 、イワシ、梅干しと決めました。スポーツ選手にしては粗食のように見えるかもしれませんが、エネルギーとなる炭水化物はしっかり摂りましたし、何よりもこれが自分の体の調子を一番いい状態に維持してくれるメニューだったのです。

粘り強く走り抜くために、食べることは大切

 実業団に入ってからは、学生時代よりもさらなる過酷な練習をこなし、チーム内外でレギュラー争いに挑まなければいけませんでした。私は実業団に入るまでたいした実績を残せていなかったので、他の選手が諦めるぐらい粘り抜き、レギュラーの座を勝ち取るしかありません。

 その粘り強い精神力を身につけるのに、やはり食は少なからず影響していたと思います。単純な話のようですが、粘るためには多少のことでイライラしてはいけません。そこで、感情の起伏を抑えるためにカルシウムを積極的に摂るように心掛けていました。こうした工夫も“粘り強さ”をつけることにつながっていたように思うのです。

 また、激しい練習をして筋肉を使った時は、破壊された筋肉を再生するために、冬場はたんぱく質の豊富なユッケなどを意識して口にしていましたし、疲労が溜まった時は、豚肉などのビタミンB群を意識的に摂取していました。この栄養素の吸収をよくするためにこの栄養素を摂ろうといった食の組み合わせも意識していました。

 練習で疲れて身も心もいま一つの時は、特に苦手な食材を体が受けつけませんでした。でも食べなければ体が持たないほどの厳しい練習なので、出された食事をこっそりとフードプロセッサーにかけて流し込むこともありました。これは、お金をもらって走っていたプロゆえの行動ですが、それほど、走り抜くためには食べることは大切なものだったのです。

持久力と精神力を鍛えるにはトレーニングと食事の両輪が重要。(©Paul Grecaud -123rf)

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