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気管支喘息

喘息の薬は、症状がなくても使い続けるべき?

「発作がないときの治療」が自己管理のポイント

 聞き手:稲垣麻里子=医療ジャーナリスト

気管支喘息(以下、喘息)治療の基本は薬物療法。かつては発作時に薬で気道を広げて症状を緩和する治療が中心だったが、近年の研究で気道に慢性的な炎症があることが明らかになり、継続的に炎症を抑える薬を使用し、発作が起こらないよう予防するという治療戦略に変わりつつある。新薬の開発も進み、種類も多い。数多くの喘息薬の中から自分の症状に合ったものを選び、長くつきあっていくことが必要とされる。医師任せにするのではなく、患者自身も薬の知識を知っておくことが大切だ。喘息のエキスパートである半蔵門病院(東京都千代田区)副院長の灰田美知子医師に、薬の使い方や選び方について聞いた。気管支喘息の第1回は「長引くつらい咳、これって本当に喘息?」、第3回は「喘息でも運動して大丈夫?」で1月16日公開予定。

回答者
灰田美知子医師
半蔵門病院(東京都千代田区)副院長

Q 医師から「喘息は慢性の病気なので、発作が治まっても予防のために薬を使い続けるように」と言われましたが、薬を続けても体に悪い影響はないのでしょうか。どのぐらいの期間、使い続けるのでしょうか。(55歳・男性)

A 気管支喘息(以下、喘息)の治療に使う薬には、発作が起きた時に短期間使って症状を抑える「発作治療薬」(*1)と、長い期間使い続けて症状を安定させる「長期管理薬」(*2)があります。
 長期管理薬を、継続して長い期間使うのは、発作がなくても気道は慢性的に炎症している状態にあるためです。長期間使うことが前提であるため、副作用が少なく効果がゆっくりと表れる薬を使用します。長期管理薬の1つである吸入ステロイドは、副作用が極めて少なく、医師の管理下であれば安心して使える薬です。長期管理薬を2~3年使い続けて、よく発作が起きていた季節にまったく発作がなければ、減量または中止します。ただ、一度中止しても、症状が戻ってしまうことがあるので、副作用が少ないごく少量の吸入ステロイドを長期間使い続けるという選択もあります。喘息治療においては、発作が起こりにくい状態を維持して発作を予防するために、患者さん自身が自分の症状を自己管理しコントロールすることが求められます。
 なお、喘息患者さんが使用すると、喘息が悪化しやすくなる「禁忌薬」や「要注意薬」もありますので、他の病気で薬を処方してもらうときには必ず医師に喘息であることを伝えるようにしましょう。薬剤によっては、専門医もしくは喘息の主治医でないと、適否が分かりにくいものもあります。新たに薬を使う場合は、使用前に喘息診察を担当している医師に相談することをお勧めします。

(*1)発作治療薬(リリーバー):喘息発作が起きた時や、起こりそうな時に使う薬。短時間作用性β刺激薬などの、即効性のある気管支拡張薬が使用されることが多い。
(*2)長期管理薬(コントローラー):長期にわたって使い続けることで、喘息発作を予防する薬。吸入ステロイドや抗アレルギー薬など、副作用が少なく効果がゆっくりと表れる薬を使用する。

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