日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

お知らせ

専門医に聞く

白内障

ここをチェック!白内障手術の選び方

メリットが多い「角膜切開」による超音波乳化吸引術

 稲垣麻里子=医療ジャーナリスト

レンズの働きをする水晶体が濁って視力が低下する「白内障」。白内障手術の技術は日進月歩で進化し続け、手術時間が短縮し安全性が著しく向上しただけでなく、乱視や老眼も治るなど、より質の高い視力を獲得することも可能となった。とはいえ、高度な医療を受けるためには、最前線で行われている治療を患者側が十分理解しておくことが大切になる。年間1万件以上の白内障手術をこなし、世界的にもトップレベルの技術力を誇る三井記念病院眼科部長の赤星隆幸医師に白内障手術の最新事情について聞いた。白内障の第2回は「既往症がある場合、医療機関をどう選ぶ?」で3月17日公開、第3回は「『多焦点眼内レンズ』で老眼鏡なしの生活に」で3月20日公開予定。

回答者
赤星隆幸医師
三井記念病院眼科部長、日本橋白内障クリニック・秋葉原アイクリニック、春日部杉浦眼科委託執刀医

Q 目がかすんで見えづらくなってきたので、眼科を受診したところ、白内障と診断され、手術を勧められています。痛みもなくすぐ終わるということですが、どのような手術を行うのでしょうか。(65歳・男性)

A 白内障の手術では、濁った水晶体(レンズ)を取り出して眼内レンズ(*1)を移植します。水晶体を取り出す手術法は2つあり、超音波が普及する前は、眼球を1cm以上切り開き、水晶体を丸ごと取り出す「水晶体嚢外(のうがい)摘出術」が行われていました。しかし最近では、3mm程度の小さな創口から、超音波を使って水晶体を砕いて吸い取る「超音波乳化吸引術」が一般的です。先進国のほとんど、日本でも9割以上がこの術式です。創口が小さくなったことで、眼球への侵襲(*2)は少なくなり、日帰り手術も可能となりました。
 超音波乳化吸引術は現在広く普及した術式ですが、医師の方針や技量によって、麻酔の方法、切開する場所や大きさ、超音波のかけ方などに大きな違いがあり、術後のQOV(Quality of Vision:視力の質)に影響します。手術を受けるにあたっては、その医療機関の手術実績、麻酔・手術法、移植する眼内レンズの種類、起こり得る合併症のリスクや対処法を医師に確認し、納得した上で手術を受けることをお勧めします。

(*1)眼内レンズ:白内障の手術で、水晶体を摘出したあとに移植する人工のレンズ。レンズの度数を調整することにより、近視や遠視を治すことができる。最近では乱視までも治すことのできるトーリックレンズや、老眼も治す多焦点眼内レンズもある。
(*2)侵襲:手術などの医療行為により体にダメージを与えることを意味する医療用語。

続きは日経Goodayマイドクター会員(有料)に登録するとすぐご覧いただけます。

有料会員限定記事ランキング(現在)

記事アクセスランキング(現在)

病気/サプリなどを調べる

デイリーコンテンツ

PR

このサイトについて

日本経済新聞社について