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太っていない人の異常値、どうすれば下がる?

「筋肉にたまった脂肪」は有酸素運動で燃やす!

第2回 太っていない人にも潜む「脂肪筋」、背景に運動不足と高脂肪食

 梅方久仁子=ライター

 決して太ってはいないのに、血糖値、血圧、脂質などに異常がある…という人の悩みに応える特集の第2回。第1回は順天堂大学大学院スポートロジーセンター・代謝内分泌内科学准教授の田村好史氏の話を基に、原因の1つと考えられる「異所性脂肪」、特に筋肉の細胞の中に脂肪がたまる「脂肪筋」を紹介した。第2回は、筋肉にたまった脂肪を減らすにはどうすればいいのか、引き続き田村氏からのアドバイスを基に説明しよう。


筋肉にたまった脂肪は、運動で落とすことができる

 太っていないのに高血糖、高血圧、脂質異常などがある人は、骨格筋に「異所性脂肪」がたまり、「脂肪筋」となっている可能性がある。脂肪筋では筋肉の質が低下、つまりはインスリン抵抗性(インスリンの効きの悪さ)を引き起こす(詳しくは第1回「なぜ太っていないのに異常値に? 問題は『筋肉の質』にあった」を参照)。インスリン抵抗性は、メタボリックシンドロームでも問題となる諸悪の根源だ。高血糖、高血圧、脂質異常症などの原因となり、脳血管障害、心筋梗塞などへとつながっていく。

 骨格筋にたまった脂肪は、「MRスペクトロスコピー(*1)」と呼ばれる特殊な検査を行わないと測定できないが、血圧、脂質、血糖値のいずれかに異常があり、第1回の最後に紹介した危険因子に該当する人は、脂肪筋の存在やインスリン抵抗性を疑って対策を打った方がいいだろう。変化が異常値として現れたら、そのまま放置しておくのは危険だ。やがて起こってくる重大な病気を防ぐには、ためこんだ脂肪を減らすなどして筋肉の質を改善したほうがいい。

 幸いなことに、異所性脂肪は簡単にたまるが、燃えやすい特性があるという。

 「筋肉に異所性脂肪がたまっていたとしても、運動により比較的早く減らすことができます。私たちが以前行った研究では、2型糖尿病の人に2週間の食事療法とともに、歩数を1日4000歩くらい増やしたところ、体重減少は2%くらいでしたが、筋肉の異所性脂肪は20%程度減りました」(田村氏)。

 ちなみにこの研究では、食事療法だけでは、肝臓に異所性脂肪がたまった「脂肪肝」には効くものの、「脂肪筋」にはあまり効果が見られなかった(図1)。第1回で、高脂肪食を3日間食べただけで筋肉に脂肪が増えていたという研究結果をご紹介したが、筋肉にたまってしまった脂肪を減らすには、高脂肪食を控えることとともに、重要なカギとなるのは「運動」だ。

図1 食事療法と運動が骨格筋細胞内の脂肪に与える影響
2型糖尿病の人が、2週間の食事療法と運動(歩数を1日4000歩くらい増やす)を行った。筋肉細胞内の脂肪は、食事療法だけを行ったグループ(7人)では落ちなかったが、運動を組み合わせたグループ(7人)では有意に減少した。(Tamura Y, et al. J Clin Endocrinol Metab. 2005 Jun;90(6):3191-6. Epub 2005 Mar 15.)
[画像のクリックで拡大表示]
*1 MRスペクトロスコピー(Magnetic Resonance Spectroscopy;MRS):MRI(磁気共鳴画像)の手法の1つで、CTやMRIではわからない細胞内の物質の種類や濃度などを調べる検査

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