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健康寿命が延びる新・運動法

やればやっただけ効果アリ! 糖尿病対策に「足の筋トレ」

大きな筋肉群を動かし、効率良く血糖値を低下

 北村昌陽=科学・医療ジャーナリスト

健康寿命の延長につながる、様々な運動法の意義や行い方を紹介する本特集。前回の「動脈硬化」に続いて、今回のテーマは「糖尿病」だ。糖尿病の治療や予防では、運動療法が重要な役割を果たす。その際、たいていウォーキングやジョギングなどの「有酸素運動」が推奨されるのだが、それ以外の運動は無意味なのかというとそうではない。最新の研究では、「筋トレ」も血糖コントロールに役立つことが分かってきたという。前回に引き続き、立命館大学の家光素行さんに話を聞いていこう。

 健康診断のたびに、「血糖値が高くてね」などとぼやいている人はいないだろうか。

 厚生労働省の調査によると、糖尿病で継続的に治療をしている患者数は316万6000人に上る(2014年患者調査)。治療を受けていない潜在患者も含めた総数は、1000万人近いとの見積もりもある。今や、れっきとした“国民病”といっていい。

 糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)を下げる機能がうまく働かず、血糖値が高いままになる病気。自覚症状はほとんどないが、高血糖の状態が血管や神経にダメージを与え、やがて網膜症(悪化すると失明)、腎症(悪化すると透析が必要)、神経障害(悪化すると下肢などを切断することも)といった深刻な合併症を引き起こす。脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクも高まる。

 体の内部がじわじわとむしばまれ、やがて致命的な事態に至る。糖尿病が「サイレント・キラー」(静かなる暗殺者)と呼ばれるゆえんである。

「有酸素運動」と「筋トレ」の併用がベスト

 治療の基本は、血糖値を下げることだ。

 「血糖の糖分は、筋肉のエネルギー源の1つ。運動で筋肉を動かせば、糖の利用が増えるため、血糖値が下がるので、運動療法は糖尿病対策の重要な柱となります」。立命館大学スポーツ健康科学部教授の家光素行さんはこう話す。

 実際、血糖値が高めで病院に行くと、医師から「運動をしましょう」とアドバイスされる人が多いはずだ。では、どんな運動がいいのか?

 「有酸素運動と筋トレ、どちらも血糖値を改善します。2つを比較するなら、有酸素運動の方が効果が高い。ただ近年の研究から、理想は両方を併用することだと分かってきました」(家光さん)。

 図1は、米国で行われた研究だ。患者を4グループに分けて「有酸素運動」「筋トレ」「有酸素と筋トレ併用」「運動なし」に振り分け、効果を追跡した。結果、運動をした3グループの全てで、血糖値の指標であるヘモグロビンA1c(HbA1c)が下がったが、最も結果が良かったのは併用グループだった。

図1◎ 筋トレと有酸素運動を併用すると、最も効率よく血糖値を改善できる
糖尿病患者262人を4グループに分け、筋トレ週3回(73人)、有酸素運動のみ(72人)、有酸素運動と筋トレ週2回(76人)、運動なし(41人)に振り分けた。運動をした3グループの運動時間は、どれも週150分程度にそろえてある。ヘモグロビン(Hb)A1cは「有酸素と筋トレ併用」>「有酸素のみ」>「筋トレのみ」の順に低下。このうち「有酸素と筋トレ併用」だけが、統計的に有意な差だった。(出典:Church TS et al. JAMA. 2010; 304: 2253-62.
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