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疲れたら「ボディスキャン瞑想」! 頭から順に意識集中し、違和感探る

第16回 オフィスでのマインドフルネス瞑想活用

 奥田弘美=精神科医(精神保健指定医)・産業医・作家

 今回ご紹介したボディスキャン瞑想には、これに加えて体の様々な隠れた不調に気づきやすくなるという効果があります。ボディスキャンしている最中に「頭の奥に重い石のようなものがある」「胸の奥や肩の筋肉の中に重くてつっぱった板のようなものがある」などと不快な緊張やこわばり、重だるさといった不快な感覚に気づくことがよくあります。特に過緊張に陥っているときや心身の疲れを感じているときには、そのような「不快な感覚」が発生しやすくなります。

 先述したように、こうした「不快な感覚」を発見したときには、その不快な感覚や塊に対して、静かな呼吸とともに新鮮な空気を送るイメージを描いてみましょう。息を吸ったときに新鮮な空気がその不快な箇所に送り込まれ、息を吐き出すとともに不快な感覚も外に出ていくようなイメージを持ちながら、静かに深く呼吸をすることで副交感神経が優位になるため、筋肉の緊張が緩むとともに心拍数や血圧が落ち着き、末梢血管の血流が改善するといったリラクゼーション効果が期待できます。

 この「空気を出し入れするイメージ」を静かな呼吸とともに何回か続けていると、不快な感覚が少し落ち着いてくることがよくあります。感覚によってはすう~っと消えてなくなるものもありますし、こわばりや緊張が緩んでくることもあります。もしボディスキャン中に体のどこかの痛みや異変に気づき、それがずっと続くようなら該当する医療機関の受診を検討してください。

 頭痛ならば頭痛外来、筋肉や関節系の痛みならば整形外科、食道や胃の鈍痛や不快感ならば消化器内科などがお勧めです。これらの診療科で異変が見つからない場合や心労が高度な場合は、メンタル疾患の症状が出ている可能性もありますので、心療内科や精神科のクリニックにも相談してください。


奥田弘美(おくだ・ひろみ)さん
精神科医(精神保健指定医)・産業医・作家
奥田弘美(おくだ・ひろみ)さん 1992年山口大学医学部卒。精神科臨床および都内18カ所の産業医として日々多くの働く人のメンタルケア・ヘルスケアに関わっている。著書は「1分間どこでもマインドフルネス」(日本能率協会マネジメントセンター)、「一流の人はなぜ眠りが深いのか」(三笠書房)など多数。日本マインドフルネス普及協会を立ち上げ日本人に合ったマインドフルネス瞑想の普及も行っている。
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