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ストレス・疲労に負けない食事の基本は「赤黄緑を1:1:1」

第9回 「朝は缶コーヒー、昼はラーメン」になっている人は要注意

 奥田弘美=精神科医(精神保健指定医)・産業医・作家

 こんにちは、精神科医の奥田弘美です。初夏の訪れを肌で感じる日々となりました。あなたの心と体はお元気でしょうか? 今回は、ビジネスパーソンに知っていただきたい食の基本に関して書きたいと思います。

 ただしあらかじめ申し上げておきますが、本記事は、私が産業医・精神科医として実際に企業で行っている「心と体の健康アドバイス」をベースに執筆しています。そのため厚生労働省の定める日本人の食事摂取基準にできるだけ沿った標準的な食事理論を基本として解説していきます。グルテンフリーなど最近話題の食事法や、サプリメントを使わないと栄養不足になるとか、牛乳を飲んではいけないといった新手の栄養理論は長期的な安全性や普遍的な効果が検証されていないため採用していませんのでご了承ください。

忙しくてもいつも元気に仕事をしている人の秘密は「食事」にあった(c)PaylessImages-123rf

ストレス・疲労に強い人は、食事をおざなりにしない

食事と睡眠、この2つの行為をおろそかにしないことが気力・体力を常に維持する秘訣(c)Dmitriy Shironosov-123rf

 さて前置きが長くなりましたが、私が多くのビジネスパーソンとカウンセリングを行っているなかで、いつも感じることがあります。それは「ストレスや疲労に対抗する力をコンスタントに維持している人ほど、睡眠と食事を大切にしている」ということ。

 ここで強調したいのは、「コンスタントに」という点です。

 例えば重責を常に担っているある管理職の50代男性の場合。40代の頃から海外出張をほぼ毎月こなしハードな交渉事も日常茶飯事らしいのですが、いつお会いしても物腰が柔らかく精神的にも安定されています。健康診断の結果も異常値はほとんどありません。

 「健康法は?」と尋ねると「寝ないと頭が動かなくなるタイプなので、可能なかぎり6時間は睡眠をとるようにしています。食事は特にこだわっているわけではありませんが、できるだけバランスには気をつけて、食べ過ぎないようにしています」とのこと。

 30代の営業職の女性は、男性でもハードルが高いと感じるレベルの数字目標を毎月クリアしているそうですが、いつもニコニコ、はつらつとしています。「ずっと実家暮らしで母が食事にうるさいこともあり、外食するときも栄養には気を配る癖がついています。とにかく睡眠不足にならないようにもしています。寝てないとお客様に対し機転が利かなくなるので」と教えてくれました。

 彼らはほんの一例ですが、私の経験上、ストレスや疲労にコンスタントに強く、心身ともにタフな方たちは、奇をてらわない一般的な健康法を自然に習慣として実践していることが多いです。特に食事と睡眠に関しては、ストイックに節制しているわけではないものの基本理論に忠実です。この2つの行為をおろそかにしないことがコンスタントに気力・体力を維持する秘訣であることを、彼らは経験的に学んでいるのでしょう。

 働く人の体力・気力・知力の維持に、睡眠がいかに大切であるかについては、第3回『長時間労働はなぜ悪いのか? 医師が明かす「その怖さ」の理由』で詳しくお伝えしたので、本稿では省きたいと思います。

 その睡眠と同じくらい大切な行為が、「日々の食事」です。食事をおざなりにすることは、体中の細胞に良質な栄養を与えないということ。当然その細胞には、脳細胞も含まれます。

「日々の食事」が思考力・判断力のもと

 脳細胞では、冷静な判断力や思考・認知能力に関与するセロトニンや、モチベーションや学習能力、集中力に関与するドーパミンといった神経伝達物質が合成されますが、これらの物質は、食事で取り入れた栄養が原材料となりつくり出されます。また睡眠中には脳の下垂体から成長ホルモンが放出され、損傷した体組織のメンテナンスが行われることで疲れが回復しますが、この成長ホルモンも食事から摂取する栄養で合成されます。

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