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正しく知っておきたい「肝臓の新常識」

本当の意味での肝機能低下とは? “沈黙の臓器”「肝臓」を正しく理解する

「脂肪肝」は万病の元! 甘くみてはいけない

 村山真由美=フリーエディター・ライター

大事なことを“肝心要(または肝腎要)”というが、それは、肝臓が人体にとって非常に重要な臓器であることが語源となっているという。肝臓は生命維持に欠かせない臓器で、さまざまな機能を担っている。国民病といわれる糖尿病や脂肪肝とも関わりが深い。本特集では、誰もが正しく知っておきたい「肝臓の新常識」を、自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科 准教授の浅部伸一さんに聞いていく。

脂肪肝を甘くみてはいけない

健診の結果で多くの人が気にするのが「肝臓」関連のデータ。しかし、自覚症状が簡単に表れないため、放置されることが多い。気が付いたときには「取り返しがつかないことになっていた!」という事態に陥らないためにも、肝臓についての正しい知識を身に付けておこう(©Naveen kalwa -123rf)
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 会社などの健康診断で結果が出たとき、多くの人が気にするのは「γ-GTP」などの肝臓のデータではないだろうか。

 酒好きなら、いつまでも酒を楽しむために、「肝機能を低下させたくない」「低下した肝機能を高めたい」と思う。健診結果を見て、酒量を減らしたり、休肝日を設けたりしたことがある人も多いだろう。

 そもそも、なぜ酒を飲むと肝臓が悪くなるのだろうか。

 「大量にアルコールを摂取すると脂肪肝になりやすくなります(※こちらの記事を参照)。脂肪肝を放置すると、肝細胞が壊れて、長期的には正常な細胞が減少してしまうことがあります。これが肝機能低下のしくみです。脂肪肝によりなぜ肝障害が起こるのかは、まだ十分にはわかっていませんが、肝細胞に脂肪がたまることに加えて炎症が起こることがその原因だと考えられています。体質や食生活、腸内細菌などが関係している可能性があります。肝機能が低下すると肝硬変、さらには肝臓がんに至る可能性があるので、脂肪肝を甘くみてはいけません」(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科 准教授の浅部伸一さん)

 つまり、脂肪肝は“肝臓病への第一歩”というわけだ。

 「酒」⇒「肝臓病」というイメージはあるが、「酒」⇒「脂肪肝」⇒「肝硬変」⇒「肝臓がん」と、肝臓病が進行することは意外に知られていない。

 健康診断で、肝機能の数値に何らかの異常があるビジネスパーソンは多い。しかし肝臓は「沈黙の臓器」。γ-GTPなどの数値が多少悪くなったくらいでは、自覚症状が出ない。「とりあえず、日常生活は問題ないから」と放置し続けると、取り返しのつかないことになってしまうのだ。

 そうならないためにはどうしたらいいのか? 第1回となる今回は、知られざる肝臓の機能と、健診での肝機能データの見方、そして“放置するとまずい脂肪肝”について解説する。

肝臓には3つの重要な機能がある

 まず、肝臓という臓器について、きちんと理解するところから始めよう。肝臓というと、アルコールばかりを想像する人が多いが、実は、さまざまな機能を担っている。

肝臓には「解毒」「代謝」「胆汁の生成」の3大機能がある
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 「『肝臓=アルコールに関係する臓器』というイメージですが、それだけではありません。アルコールや薬剤などを無毒化する『解毒』は大切な機能ですが、肝臓はその他に、食べ物のエネルギーや栄養素をストックしたり調節したりする『代謝』、消化を促したり、老廃物を排出する『胆汁(酸)の生成』を担っています」(浅部さん)

 肝臓は1.2~1.5kgもある人間最大の臓器で、牛レバーと見た目はそっくり。なめらかで赤みがかった色をしているという。赤いのは血液が含まれているからだ。肝臓には1日に2000L以上もの血液が流れ込む。血液中のさまざまな成分を酵素によって変化させ、必要な物質を作り出しているのだ。そのため肝臓は“生命の化学工場”とも呼ばれる。

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