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明らかになった疲労の正体!肉体疲労と頭の疲労は同じだった

疲労専門の医師が教える疲労解消の実践的ノウハウ【1】

 塚越小枝子=フリーライター

 「疲労大国」といわれる日本。「頑張って仕事や運動をすれば、ある程度疲れるのは当たり前」あるいは「休む間もないほど忙しいが、やり甲斐があるから、さほど疲れは感じない」などと思っている人も多いかもしれない。だが、睡眠時間を削るような働き方を続けていると、知らぬうちに疲れはたまる。結果、「寝てもなかなか疲れがとれない」という状態に陥るばかりか、免疫力の低下や、生活習慣病の発症につながることは多くの研究で知られている。
 本特集では、7万部を超えるヒットとなった『すべての疲労は脳が原因』(集英社)の著者で、東京疲労・睡眠クリニックの院長を務める梶本修身さんに、疲労解消の実践的な方法を聞いた。第1回のテーマは「疲労はどこからきているのか」。疲労の正体と回復のメカニズムを知ることから始めよう。

疲れたとき、体の中で最も疲れているところは?

特任教授を務める大阪市立大学大学院医学部での研究成果を、臨床の場に直接還元できるようにと、東京・新橋に疲労の専門クリニックを開設している梶本さん
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 長時間ジョギングをしたり、暑い中、営業で走り回ったり、四六時中座りっぱなしでデスク作業をするなどして「疲れた」と感じたとき、体の中のどこが最も疲れているか、考えたことはあるだろうか。

 「デスクワークだと脳だろうけど、運動の後なら、そりゃ筋肉でしょう」など、運動の場合とデスクワークの場合では疲れる部位は違うという意見が大半を占めそうだ。だが、実は、両者の疲れは同じで、どちらも「脳」の疲れだ、と東京疲労・睡眠クリニックの院長・梶本修身さんは話す。

 デスクワークが脳の疲れというのは理解できるが、運動による疲れが、筋肉ではなくて脳の疲れとは、一体どういうことなのだろうか。

 日本では1990年代から、国を挙げて疲労の謎を科学的に解明する研究が始まり、疲労の度合いを定量化する試みなどが進んできた。その一つ、梶本さんがリーダーを務めた産官学連携のプロジェクトで、96名の健康な人を対象に、運動時や、デスクワークなどの精神作業時に、どこにどのくらい疲労が生じているかを計測する負荷試験を行った。その結果、スクワットなどの筋肉をいためつけるような一部の激しい運動を除いて、自転車こぎやジョギングなどの有酸素運動を4時間やった程度では、筋肉はほとんどダメージを受けないという結果が出たのだという。

 では、体の中のどこが最も疲れるのかというと、答えは前述した通り「脳」。厳密にいえば、「脳の中にある自律神経の中枢」である、視床下部や前帯状回(ぜんたいじょうかい)と呼ばれる部位だ。

運動時の疲労と精神作業時の疲労は同じもの

 自律神経は、呼吸や消化吸収、血液循環、心拍といったほとんどすべての生体活動を調整している神経系だ。体を活動的にする「交感神経」と、体を休息させる「副交感神経」の2系統がバランスをとりながら、呼吸や心拍なの生体活動を一定範囲内に安定させている。この自律神経の機能は、睡眠中でも安静にしているときでも、24時間、生命が続く限り働き続けている。

 そして、運動を始めると、自律神経の働きにより、数秒後には心拍が上がって、呼吸が速く大きくなり、やがて汗をかく。これを運動中休むことなくコントロールしているのが、脳の中にある中枢(視床下部や前帯状回)であり、だからこそ、運動をしたとき、脳は体のどの部分よりも疲れるのだ。

 「運動時に起こる疲れは、運動で酷使しているはずの筋肉の疲労ではなく、多くは脳疲労です。運動を続けていると自律神経に疲労がたまり、あたかも筋肉疲労を起こしたかのようなアラームを発して運動をやめさせようとします。それが筋肉の疲労として感じられるのです」(梶本さん)

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