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今こそ受けよう、がん検診

自治体と人間ドックのがん検診、何がどう違う?

自治体検診の目的は「死亡率低下」、人間ドックは「早期発見」

 田村 知子=フリーランスエディター

春と秋のどちらかに行われる職場の健康診断は欠かさず受けている人が多いでしょう。では、がん検診は? いまや国民の2人に1人ががんになるといわれています。国では毎年10月を「がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン月間」と定め、啓発活動を行っています。日経Goodayでも、本日から4回にわたってがん検診について総ざらい。1回目、2回目はがん検診の基本をおさえます。

がん検診とは?

がん検診は「健康診断」とは性質が異なります。(©PaylessImages-123rf)

 がん検診は、健康な人に対して、「がんがありそう(異常あり)」「がんがなさそう(異常なし)」ということを判定し、「ありそう」とされる人を精密検査で診断し、救命できる「がん」を発見することを目的とする検査です。健康かどうかを確認し、社会生活が正常に行えるかを判断する「健康診断(健診)」とは意味が異なります。

 がん検診によって、負担の大きい精密検査を受ける人を絞り込むことが可能です。がん検診は、健康な人が対象であるため、明らかな症状がある場合には、がん検診ではなく、診療の対象となります。その場合は、検診ではなく、医療機関で診療を受けることになります。

「対策型」と「任意型」の違いは?

 日本におけるがん検診は、自治体が主体で行われることが多い「対策型検診」と、人間ドックなどで行われる「任意型検診」に分けられます。「対策型検診」以外のがん検診が「任意型検診」と定義されます。

 対策型検診は、厚生労働省が国のがん対策として推奨しているがん検診。健康増進法に基づいた健康推進事業として、「胃がん検診」「肺がん検診」「大腸がん検診」「乳がん検診」「子宮がん検診」の5つを対象に行われています。

 一方、任意型検診は、病院やクリニックなどが任意で提供する医療サービスです。個人が受ける検査の種類や時期を選んで、自主的に受ける検査です。

 対策型検診と任意型検診の最も大きな違いは、その目的です。

対策型の第一の目的は「集団における死亡率の低下」

 対策型検診は、「社会全体のがん死亡率を下げる、あるいは個人のがん死亡リスクを確実に下げること」を目的としています。健康な人の中から、がんである可能性の高い人を絞り込み(スクリーニング)、がんの疑いがあった場合は再検査や精密検査、診療(診断・治療)につなげていきます。

 そこで採用されている検査は、社会全体の死亡率や個人のリスクを下げる科学的根拠(メリット)があると同時に、受検者が被る痛みや偶発症(出血など)、偽陽性(*1)による精神的不安などのデメリットが最少にできるものが選択されます。検診を受ける年齢や間隔も、死亡率を下げるという科学的根拠に基づき国が指針(『有効性評価に基づくがん検診ガイドライン作成手順』)を定めています。

*1 偽陽性とは、ある病気(がんなど)がないにもかかわらず、あるかもしれないと判定されること。

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