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Goodayクイズ

男性ホルモンが減ると、うつ病になりやすいってホント?

クイズで学ぶ「男性ホルモンの働き」

 日経Gooday編集部

みなさん、「カラダにいいこと、毎日プラス」していますか? このクイズでは今知っておきたい健康や医療のネタをQ&A形式でおさらいします。ぜひ、今日からのセルフケアにお役立てください。では、さっそくクイズを始めましょう。

男性ホルモンの働きに関する問題

【問題】アラフィフの男性です。最近、人と会ったり、出かけたりするのがおっくうに感じるようになりました。そんな折、「男性ホルモンが減ると、うつ病になりやすい」という話を聞いて気になっています。これは本当でしょうか。

  • (1)ホント
  • (2)ウソ

正解は、(1)ホント です。

男性ホルモンが作用する体の部位
(辻村さんの資料を基に編集部で作成)
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 ここ数年、男性ホルモンに対する関心が高まっています。男性ホルモンと聞くと“下半身”の話を連想する方が多いかもしれませんが、それだけでなく、男性ホルモンにはさまざまな働きがあることが分かってきました。

 例えば、全身の筋肉を増やし、体脂肪を減らす作用もあります。男性ホルモンが減るとメタボリックシンドロームになるリスクが高くなり、寿命が短くなることも分かっています(Arch Intern Med. 2006;166(15):1660-5.)。

 さらに、男性ホルモンの「精神面」への影響も近年の研究で明らかになってきました。

 順天堂大学医学部附属浦安病院(千葉県浦安市)泌尿器科先任准教授の辻村晃さんは、「(主要な男性ホルモンである)テストステロンは社会性のホルモンなんです」と説明します。男性ホルモンが多い人は精力的で元気が良くなり、外に出て、積極的に他人とかかわろうという意欲を起こさせます。また、リスクを恐れない冒険心も強くなるのだそうです。

男性更年期外来患者の47.8%がうつ病だったという報告も

 これに対して、「家にひきこもって人と会わない生活をしている人は、男性ホルモンの分泌が少なくなることが知られています」と辻村さん。

 テストステロンの数値が極端に低くなった状態を男性更年期障害LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼びますが、その「診療の手引き」には主な症状として「抑うつ」が挙げられています。2015年の米国内分泌学会の第97回年次会議(ENDO 2015)でも、「男性ホルモンとうつ」の関係が報告されました。テストステロンが標準よりも低い20~77歳の男性200人のうち、実に56%にうつ症状が見られ、25%は抗うつ薬を使っていたそうです(J Sex Med. 2015;12(8):1753-60.)。

 日本でも男性更年期外来の受診患者のうち47.8%がうつ病だったという報告があります。「テストステロンが低いと、うつ病のリスクが高くなるのは間違いありません。私の男性更年期外来に来た患者では175人のうち140人、80.0%にうつ症状が見られました」と辻村さんは話します。

 テストステロンが低くなると、なぜうつ病になりやすくなるのでしょうか。まだ正確なメカニズムは分かっていませんが、もともとテストステロンは「外に出て人と会おう」という意欲を高める社会性のホルモン。減ると行動するのがおっくうになり、人とかかわりたくなくなるのは納得できます。

男性ホルモンが少ないと、うつ病になりやすい。(c)ostill -123RF
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 また、脳の扁桃体(へんとうたい)が関係しているという説もあります。扁桃体とは感情の処理や記憶を担う部位で、普段思い出したくない恐怖の記憶がため込まれている部分。テストステロンはこれにフタをする働きがあります。テストステロンが少なくなるとフタがゆるみ、抑えられていた恐怖の記憶がよみがえるため、不安感や恐怖感が強くなるというわけです。

 逆に「うつ病の患者にテストステロンを投与すると改善する人が多い、という研究もあります」(辻村さん)。最近、やる気がしない、人と会いたくなくなった、という人は男性ホルモンが減っているのかもしれません。

人と会って、ストレスを解消しよう

 このほか、最近では、男性ホルモンと認知機能の関係も注目されています。「テストステロンの投与によって、認知症が改善したという報告は国内にも海外にもあります」(辻村さん)。

 テストステロンの分泌量は、ちょっとしたことで大きく変わります。勝負に勝つと上がり、負けると下がります。また、運動で筋肉に刺激を与えると分泌が高まることも知られています(ただし、マラソンのようなハードなスポーツをすると逆に下がります)。「睡眠、食事、運動も大切ですが、人と会うことも効果がある。テストステロンは社会性のホルモンなので、人と会うだけでも分泌が増えるんです」と辻村さんはアドバイスします。

 テストステロンを下げるのはストレスです。規則正しい生活を心がけるとともに、オフタイムは積極的に友人と会い、上手にストレスを解消しましょう。

この記事は、「男性ホルモンが減ると、うつ病になりやすいってホント?」(執筆:伊藤和弘=フリーランスライター)を基に作成しました。
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