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私の「カラダ資本論」

置かれた場所で咲けなければ、咲ける場所を探す【ライフネット生命・出口氏】

第3回 気兼ねなく上司の悪口を言い、いざとなったら逃げるが勝ち

 出口治明=ライフネット生命保険会長兼CEO

 仕事においては、やはりカラダが資本。多忙な中でも最高のパフォーマンスを発揮し続けるには、日ごろからの健康管理が欠かせない。一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム、ライフネット生命保険・出口治明会長兼CEO(68歳)の第3回目は「仕事と健康」について。「“ブラック職場”や“ブラック上司”で、ひとり気を病むのはそれこそ病のもと」と話す出口氏に、そんな状況の打開策を伺った。

 第1回目で「健康にとって大事なのは、しっかり食べて、よく眠って、楽しく働くこと」だとお話ししました。ビジネスパーソンにとってはもう1つ、大事なことがあります。それは、「上司の悪口を話せること」です。仕事で嫌なことがあっても、気のおけない仲間と美味しいものを食べに行って、上司の悪口を言い合いながら酒を飲んで、帰ってからぐっすり眠れば、また頑張ろうと思えるものです。

 会社という組織の中で全力で楽しく働くには、上司がすべての鍵を握っていると言っても、過言ではありません。不幸にも上司が理不尽な“ブラック上司”だったなら、信頼できる同僚や先輩に話を聞いてもらったり、内部通報制度などを利用するなどして、相談することが大切です。

[画像のクリックで拡大表示]

「置かれた場所で咲きなさい」は必ずしも正しくない

 「置かれた場所で咲きなさい」という考え方がありますが、私は必ずしもこれが正しいとは思いません。置かれた場所で咲くことができればベストです。そこで全力を尽くせばいい。でも、ここでは全力を尽くして働けないと思ったら、咲ける場所を探した方がいいと思います。

 あなたが理想のパートナーと恋に落ちたとします。でも、一緒に暮らし始めてみたら、暴力を振るう人だったとしたら、どうしますか? すぐに家を出た方がいいに決まっています。「置かれた場所で咲かなければいけない」と思って我慢したら、大変なことになります。

 ブラック上司に当たったときも、それと同じことです。理不尽なパワハラやセクハラがひどいときには、声を上げる。それでも改善しなければ、自分が咲ける場所、ベストを尽くして働ける場所を探せばいいのです。それを「上司には逆らえない」「会社にいられなくなったらどうしよう」などと考えて我慢をすれば、やがては心身を病んでしまうかもしれません。

 団塊の世代が定年を迎える近年は働き手が不足していて、2030年になる頃には、最悪の場合、労働力人口が2014年に比べ約800万人減少すると推測されています(※1)。置かれた場所にしがみつかなくても、選り好みさえしなければ、働く選択肢は山のようにあるのです。

※1 労働政策研究・研修機構「平成27年労働力需給の推計」より

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