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「リビングウィル」 終末期に望む治療、書面で準備

 病院など作成後押し

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 ただ患者の意思は時間の経過とともに変わることがあり、患者が家族と十分に話し合っていないケースも少なくない。同センターの三浦久幸在宅連携医療部長は「治療に精いっぱいで患者の意向を丁寧に聞き取るのが難しい医療者に代わり、相談員が病院や施設に常駐して対話を促し、意思決定を支援する仕組みが望ましい」と指摘する。医師が病状を説明する際、相談員が同席する病院もあるという。

 リビングウィルは欧米では国民の10~40%が示しているとされるが、日本ではごくわずかだ。これまでは医療者が患者を少しでも延命させることを重視し、医療の進歩もそれを可能にしてきた。ただ超高齢社会を迎え、病気や障害を抱える高齢者が急増。終末期を過ごす場所や医療で、本人の意思をどう尊重するかはますます重要になりそうだ。

 三浦部長は「円滑な意思決定のため元気なうちから地域のかかりつけ医や薬剤師、ケアマネジャーらと希望について話し合ってみて」と呼び掛ける。

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尊厳死の宣言書 国内で11万人超

 リビングウィルは1970年代に米国で始まった運動で、日本では76年創設の日本尊厳死協会が「尊厳死の宣言書」を発行・管理したのが最初だ。

 宣言書は(1)私の傷病が不治で死が迫っている時、単に死期を引き延ばす措置はお断りします(2)苦痛を和らげるためには十分な緩和医療を行ってください(3)回復不能な遷延性意識障害(持続的植物状態)に陥った時は生命維持装置を取りやめてください――の3項目から成る。現在11万5000人が登録し、宣言書を持っているという。

 近年の「終活ブーム」で数多く出版されている「エンディングノート」にも、終末期医療について希望を示すページがある。ただ同ノートの普及啓発に取り組む行政書士の本田桂子さんは「リビングウィルには法的強制力がないため、100%確実に実行されるとは限らない」と語る。

 本田さんが勧めるのは、公証役場でのリビングウィルの作成。正常な判断能力があるときに作ったことを証明でき、家族が立ち会えばその同意も盛り込めるという。

(編集委員 木村 彰)

[日本経済新聞夕刊2017年2月2日付]

この記事は、日本経済新聞電子版「病気・医療」からの転載です。
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