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風邪、薬に頼りすぎず 抗菌薬もウイルスには効果なく

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一年で最も寒い時期になった。うがいや手洗いなどで気をつけていても風邪をひくことはある。風邪をひいたら無理せずゆっくり休養をとるのが基本。とはいえ、受験生や社会人はそうもいかない。そんなときに市販の風邪薬を飲むことは多いが、あくまで症状緩和が目的と心得よう。

(©Viacheslav Iakobchuk-123rf)

 一般に風邪というが、医学的には「かぜ症候群」と呼ばれる。原因の80~90%はウイルスと呼ばれる病原体。風邪を起こすウイルスには、ライノウイルス、アデノウイルス、コロナウイルスなどがある。

 気温が低く乾燥するこの時期は、風邪の原因ウイルスが飛散しやすいため、風邪をひく人が多くなる。風邪を予防するには原因となるウイルスを寄せ付けないのが一番。外出時のマスクや、帰宅時の手洗いやうがいといった基本的な対策が欠かせない。

 とはいうものの、年に何回かは風邪をひいてしまうという人も多いだろう。気象情報提供会社の調査では、1年間に風邪をひいた回数は平均2.3回との報告もある。

まず休養が基本

 風邪をひいたら、まずはゆっくり休養を取り、水分や栄養を補給することだ。そもそも、風邪の主な症状である鼻水やせきは、ウイルスを外に排出しようとする体の働き。熱が出るのも体の免疫機能を働かせてウイルスに対抗するためだ。私たちの体には本来、風邪を治す力があり、一般的には数日~1週間もすれば自然に治る。つまり、風邪に対して通常、薬は必要ない。

 ところが「抗菌薬(抗生物質)を飲めば風邪が治ると誤解している人がいまだにいる」と話すのは、太融寺町谷口医院(大阪市北区)院長の谷口恭氏。

 抗菌薬は、細菌には作用するがウイルスには作用しない。だから、ウイルスが原因である風邪には無効。それどころか有害なこともある。なぜなら、胃炎など抗菌薬の副作用が生じるリスクがあるのに加え、抗菌薬が効かなくなる細菌(耐性菌)を生み出す可能性があるからだ。

 抗菌薬を求める患者に対して谷口院長は「『あなたの風邪に抗菌薬は不要です』と説明して納得してもらうようにしている」と話す。ただし、高齢者や心臓病などの病気の人、風邪の症状が重い場合や長引く場合は、肺炎など他の病気の可能性もあるので、自己判断せずに医療機関を受診する方がよい。

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 市販の風邪薬を使う人も多いが過信は禁物だ。製薬会社のグラクソ・スミスクライン社が20~30代の会社員などを対象(回答数620)に調べたところ、約6割が医療機関を受診せずに市販の風邪薬で治そうと考え、実際によく購入すると答えた。

 市販の風邪薬、いわゆる総合感冒薬は、風邪を「治す」のではなく、あくまで症状を「和らげる」のが目的。ほとんどの総合感冒薬で、鼻水や鼻づまりを抑える成分、解熱・鎮痛作用のある成分、たんを出しやすくする成分、せきをしずめる成分など、複数の成分が組み合わされている。

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