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「加工肉」の発がんリスク、日本人への影響は?

WHOの発表に国がんは「極端に摂取量を制限する必要はない」

 田村 知子=フリーランスエディター

IARCは10月26日、「加工肉を毎日食べた場合、50gごとに大腸がんの罹患率が18%上昇する」と発表した。(©kubabo-123rf)

 2015年10月26日、WHO(世界保健機関)の専門組織・国際がん研究機関(IARC)が、加工肉に「人に対して発がん性がある」と発表した。牛や豚、羊などの赤肉も「おそらく人に対して発がん性がある」と判定し、話題を呼んでいる。

 赤肉と加工肉については、世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(IACR)も、2007年に大腸がんのリスクを「確実に上げる」と示しており、加工肉はできるだけ控え、赤肉は週に500g以内(調理後の重量)とするよう提唱していた。今回のIARCの発表も、主に大腸がんに対する疫学研究の十分な証拠に基づいた判定とされ、「加工肉を毎日食べた場合、50gごとに大腸がんの罹患率が18%上昇する」としている。

 加工肉とは、風味を高めたり保存性を上げるために塩分を加えたり、燻製にしたり、発酵させたり、その他の加工処理を行った肉のこと。ハムやベーコン、ソーセージ、サラミ、コンビーフ、ビーフジャーキーなどが該当する。これらの加工の過程で発がん性のある化学物質が生成されると見られるものの、どのような加工方法が発がん性を高めるかについては明らかにされていない。

赤肉・加工肉の摂取量が少ない日本人はリスクが低い

 今回のIARCの発表には賛否両論の意見が上がっているが、国立がん研究センターは10月29日に、同発表の解説および現時点での見解を示した。それによれば、2013年の国民健康・栄養調査では日本人の赤肉・加工肉の摂取量は1日当たり63g(赤肉50g、加工肉13g)で、世界的に見ても少ないという。

 また、同センターでも2011年に、赤肉・加工肉の摂取量と大腸がんの罹患リスクについての研究結果を発表しており、女性では赤肉を毎日80g(調理前の重量)以上食べるグループで結腸がんのリスクが高かったものの、それ以下の摂取量のグループと男性ではリスクの上昇は見られなかった。加工肉は男女ともに大腸がんとの関連は認められなかった。

 これらを踏まえて、同センターでは「日本人の赤肉・加工肉の摂取量は世界的に見ても少なく、平均的摂取の範囲であれば大腸がんのリスクへの影響はほとんど考えにくい」とコメント。ただし、「欧米でも多いとされる量の摂取であればリスクを上げる可能性は高いと思われる」という見方も示している。

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