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相次ぐO157感染、過去に「白菜浅漬け」「冷やしキュウリ」などでも

8~9月は発症ピーク、引き続き注意を

 大西淳子=医学ジャーナリスト

O157の主な感染源は? ~過去の事例から~
  1. 牛肉
  2.  O157は牛や豚などの腸内と肝臓(レバー)内に生息しています。

     現在、外食店での牛や豚の生レバーの提供は禁止されています。中まで完全に加熱すれば安全です。レバー以外のかたまり肉は、O157が付着していたとしても表面にとどまるため、表面をしっかり加熱すれば大丈夫ですが、ひき肉は、表面だけでなく全体にO157が存在する可能性があるため、中心部が75度の状態を1分以上継続する必要があります(関連記事「食中毒4つの盲点、お刺身よりも“半生のひき肉料理”に注意!」)。

  3. 野菜
  4.  例1:2012年8月、札幌市を中心とする11の高齢者施設などで、白菜浅漬を原因とするO157感染症が発生、169人が食中毒患者と認定されました(*8)。

     例2:2014年の7月末に静岡県で開催された花火大会の露店で販売された冷やしキュウリを食べた510人がO157感染症を発症し、114人が入院しました(*9)。

     例3:2016年の8月に、千葉県と東京都の老人福祉施設で、キュウリのゆかり和えを食べた84人がO157感染症を発症しました(*10)。

     相次ぐ野菜からのO157感染をうけて、栽培過程で野菜にO157が付着する可能性が指摘されるようになりました。

     有機野菜の人気が高まり、堆肥として、また、土作りにおいて、牛糞堆肥が再評価されています。牛糞堆肥は、3~6カ月間、空気を入れるために牛糞を何度も攪拌(かくはん)し、発酵させて作ります。発酵中は堆肥の中の温度が80度程度まで上がるため、堆肥中の病原菌が減り、雑草の種も死滅します。原料となる牛糞にはO157が存在しており、十分に発酵させれば死滅することを示す研究結果はあります(*11)。しかし、発酵が足りなければ、O157が残存する可能性あります。

     O157が付着しているかもしれない野菜を生食する場合、どうしたらよいのでしょうか。

     ていねいに3回、野菜を洗うと、付着している大腸菌は大きく減るそうです。札幌市の保健福祉局が、主な野菜の洗い方を分かりやすく説明しています(*12)。

     また、厚生労働省が、大規模な調理施設向けに提示している、食中毒を防ぐための「大量調理施設衛生管理マニュアル」(*13)は、生食用の野菜や果物は、流水で十分洗浄し、小児や高齢者や抵抗力が弱っている人が口にする場合には、次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌した後に流水で十分すすぐことを求めています。

     次亜塩素酸ナトリウムは、水道に添加されており(いわゆる塩素)、プールにも添加されており、安全性が確認されています。野菜果物の殺菌には、食品添加物グレードの製品が用いられます。インターネットのショッピングモールを利用すれば、誰でも購入できます。希釈方法と使用方法は、個々の製品のラベルを参照してください。

  5. 井戸水
  6.  1990年代まであちこちで、O157に汚染された井戸水の使用による集団食中毒が発生していました。今もなくなったわけではありません。

     2016年7月に滋賀県の焼肉店で食事をした39人がO157感染症と判断されましたが、原因は、野菜の洗浄などに用いられた井戸水だと見なされました(*14)。

 O157などの食中毒を完全に避けることは困難ですが、生焼けのハンバーグや生レバーだけでなく、生野菜などにも注意して、少しでもリスクを減らしていきましょう。

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